卓球の「WTTファイナルズ香港2025」は11日、女子シングルスの1回戦が行われ、世界ランキング15位の長﨑美柚（木下アビエル神奈川）が、同8位の伊藤美誠（スターツ）にゲームカウント4－3で勝利。準々決勝進出を決めた。
試合後、長﨑は伊藤相手の激闘を振り返り、WTT公式サイトも鮮烈な活躍を見せた23歳のサウスポーを称賛している。
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■第5G以降に見せた驚異の粘り
伊藤との対戦は、2018年以来7年ぶりとなった長﨑。拮抗した展開の中、序盤は伊藤がわずかにリードを奪い、持ち味のスマッシュを何度も決めるなど、ゲームカウント3－1と優位に立った。
しかし、ここから長﨑が粘りを見せる。第5ゲームでは6－6から連続ポイントで一矢を報いると、第6ゲームでは伊藤にマッチポイントを握られるも、ラリーで粘りを見せてデュースを制し、勝負をフルゲームに持ち込んだ。最終第7ゲームでは、立ち上がりから長﨑が攻勢に出て、伊藤のミスも誘って終盤は一方的な展開に。11－4と圧倒し、見事な逆転劇を演じた。
試合後、長﨑は「今日は4－3という厳しい戦いでしたが、最後まであきらめずに自分を信じました。皆さんの応援が力になりました」とコメントし、香港のファンへの感謝を口にした。
この戦いをWTT公式サイトも大きく取り上げ、「純粋な喜び：ミユ・ナガサキが壮大なカムバックでミマ・イトウを超える」と題する記事で、「ナガサキは両腕を高く掲げ、満面の笑みを浮かべながら、香港で繰り広げられた最高の逆転劇の一つを締めくくった」と、勝利の瞬間を称えている。
ベスト8進出を決めた長﨑は、準々決勝で孫穎莎または王芸迪と、中国トップ勢との対戦が控える。長﨑は「中国最強選手の孫穎莎選手か王芸迪選手と試合ができるのは嬉しく感じています。良い準備をして、ベストパフォーマンスが出せるように頑張ります」と意気込みを語った。
伊藤との7年ぶりの対戦を大逆転で制し、存在感を見せた長﨑。快進撃を続ける23歳のサウスポーが、ファイナルズの大舞台でどこまで躍進するか注目が集まる。
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