
米老舗誌『スポーツイラストレイテッド』の電子版は3日(日本時間4日)、「ドジャースは結局、クローザー獲得に動かない可能性がある」と題し、記事を公開した。今オフはブルペン陣の補強を目指すと思われていたが、有力候補は次々と他球団へ移籍。「ドジャースは無理して獲らないのでは?」という見方が出ている。
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■GM「たくさんの選択肢がある」
今オフの移籍市場ではライセル・イグレシアス投手がブレーブスと再契約、フィル・メイトン投手がカブス、ライアン・ヘルズリー投手がオリオールズ、そしてデビン・ウィリアムズ投手がメッツと合意。有力リリーフ投手の新天地が続々決定している。
そんな中、『スポーツイラストレイテッド』は、「ドジャースは今冬、複数のクローザー獲得の噂が流れている。しかし、市場では世界一チームよりも他球団の方がより積極的だ」と記し、王者の“出遅れ感”を説明した。
そして、「うちにはたくさんの選択肢がある。ご存知のようにシーズンが進むにつれて、さまざまな選手が頭角を現した。終盤を任せられると信頼している投手が多いんだ。だから、(補強に関しては)最終的に市場に誰がいて、我々にとって何が最も理にかなうかによって決まると思う」というブランドン・ゴームズGMのコメントを紹介。
同誌はその上で「ゴームズGMはブルペンの現状について語り、球団がいくつかの選択肢を検討していることを明らかにした。彼の発言からは、必ずしも“クローザーを補強する必要はない”という雰囲気が感じられる」と指摘した。
■『ESPN』も大物獲得に懐疑的
ドジャースは昨オフ、タナー・スコット投手、カービー・イエーツ投手ら大物リリーバーを補強。万全のブルペンを構築したと思われたが、期待外れに終わった。
そのため、同誌は「ドジャースがリリーフ投手の市場で慎重になるには正当な理由がある。というのも、近年その市場はチームにいい結果をもたらしてはいないからだ。そして、ゴームズGMの発言から判断すると、球団はブルペン強化を既存の戦力でまかなう可能性も検討しているようだ」と伝えた。
また、米スポーツ専門局『ESPN』も「ドジャースの一番大きな補強ポイントはブルペン」と明言しつつ、「誤解のないように言っておくと、これは大金を注ぎ込んでまで対処しなければならないパニック状況ではない。シーズンを通して、試合終盤に穴があったのは確かだが、それでも2年連続でワールドシリーズを制覇した」とし、慌てる必要はないと主張。
続けて「クローザー候補は内部にも存在している。昨冬に4年総額7200万ドルで契約したスコットをはじめ、複数の候補がいる。さらに、今年のポストシーズンで活躍したロウキ・ササキ(佐々木朗希)という“保険的な選択肢”もある。彼は終盤を封じる力を持つことを証明した」とし、大物守護神獲得に懐疑的な目を向けた。
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