
今オフのメジャー移籍市場で最大の大物とされているのが、カブスからフリーエージェント(FA)となっているカイル・タッカー外野手である。球界屈指の5ツールプレイヤーである28歳をめぐっては、多くの球団が関心を示している。
中でも移籍先の有力候補に挙がっているのがブルージェイズで、地元メディア『ブルージェイズ・ネーション』は22日(日本時間23日)、タッカー獲得に関する特集記事を掲載している。
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■ドジャースに代わる有力候補に
タッカー獲得をめぐっては、外野手の補強が急務とされるドジャースが関心を示していたが、高額かつ長期契約が必要な点から熱はトーンダウン。一方で、新たに有力候補に浮上しているのが、今季ワールドシリーズに進出したブルージェイズである。
現地メディアの『ブルージェイズ・ネーション』は22日(同23日)、「ブルージェイズのオフシーズン:カイル・タッカーを最優先リストのトップに置く必要がある」と題した記事を掲載。ニック・プラサッド記者が、タッカーを獲得すべき理由を詳しく論じている。
記事では、タッカーの獲得レースにおいてブルージェイズが「最有力候補」とされていることに言及し、現状の外野陣の構成にも触れている。
今季、打率.309を記録したジョージ・スプリンガー外野手は2026年オフにFAを迎える予定だが、すでに36歳のベテランであり、「選手寿命が徐々に短くなってきている。ブルージェイズは、彼が今季と同等のパフォーマンスを再現できない可能性にも留意する必要がある」として、再契約の可否を見極める必要があると指摘している。
■ゲレーロJr.らと強力打線形成に期待
また、オリオールズから2024年オフに加入したアンソニー・サンタンダー外野手は左肩の炎症の影響でわずか54試合の出場にとどまり、打率.175、6本塁打と期待外れに終わった。それでも30年まで契約を結んでおり、「調子さえ戻れば、攻撃の柱になれる可能性を秘めている」とポテンシャルに期待を寄せている。
プラサッド記者は、タッカーの魅力について「打撃力、走塁能力の両面でチームに貢献できる」とし、「彼の攻撃力、得点力、そしてスピードはブルージェイズ打線に優位性をもたらし、大きな脅威となる」と高く評価。さらに「タッカーは守備も非常に堅実である」とし、好守両面においてチームのキーマンになれると評している。
タッカーが加入すれば、ブラディミール・ゲレーロJr.内野手、アレハンドロ・カーク捕手、アディソン・バーガー内野手、スプリンガーらと並ぶ強力打線が形成されるとプラサッド記者は期待を寄せる。果たして、ブルージェイズは2025年に逃した世界一を目指す“切り札”として、タッカー獲得に本腰を入れるのか。今後の動向に注目が集まる。
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