
卓球の「WTTチャンピオンズ・フランクフルト」が4日から9日にかけて開催された。女子シングルスで優勝を果たしたのが早田ひな(日本生命)である。
昨年のパリ五輪以降、左腕の負傷に悩まされてきた早田。世界ランキングのトップ10圏内に復帰し、完全復活を印象づけたサウスポーの快挙に、中国メディアも熱視線を送っている。
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■日本勢による優勝争いを制する
早田はエースとして出場した昨夏のパリ五輪で、女子シングルス・女子団体の2種目でメダルを獲得。一方で、同大会中に左腕を負傷し、約3カ月の離脱を余儀なくされた。復帰後も本調子を取り戻せず、今季は世界トップ10から陥落。我慢のシーズンを送っていた。
そんな中、2年ぶりの出場となったドイツ・フランクフルトでのチャンピオンズでは復調ぶりを印象づけた。
1回戦で朱芊曦(韓国)、3回戦でアドリアーナ・ディアス(プエルトリコ)ら実力者を次々と撃破。中国勢が不在の中、日本選手同士の優勝争いとなった準決勝では、伊藤美誠(スターツ)との約4年ぶりの直接対決を4-1で制した。さらに決勝では、前回の対戦で敗れていた張本美和(木下グループ)をフルゲームの末に下した。ラリー戦での粘り強さ、持ち味の強打も復活し、負傷を感じさせないプレーで頂点に立った。
■2024年リュブリャナ大会以来の優勝
11日に発表された世界ランキングで、早田は世界10位に浮上。約4カ月ぶりにトップ10圏内へと返り咲いた。
中国メディア『捜狐』は、「早田ひなが1年間の戦いの末、再びWTTのタイトルを獲得。日本トップ選手との差を覆し、世界ランキング10位へ浮上」と見出しを掲げ、25歳のサウスポーの復活劇を報道。
記事内では、「手首のケガに苦しんできた早田ひなにとって、この勝利がどれほど意味を持つか、多くの人は理解していないかもしれない」としたうえで、WTTシリーズでは昨年6月のリュブリャナ大会以来となった優勝に言及。「これは長年の努力の末に勝ち取った栄誉であり、この夜は早田にとって格別な意味を持つ」と称えている。
1年以上に及んだケガとの戦いを乗り越え、大藤沙月(ミキハウス)に続く日本女子2人目のチャンピオンズ覇者となった早田。完全復活を遂げたサウスポーが、今後も世界の舞台で輝きを放てるか注目が集まる。
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