
総合格闘家の朝倉海は25日、自身のYouTubeチャンネルでバンタム級への転向を発表した。
朝倉は今月、中国・上海にある総合格闘技の研究やトレーニングを行う育成施設「UFC PI(パフォーマンス・インスティテュート)」を視察。精密機器などを用いた計測を行い、「バンタム級が適正」との結果が出たことを明かした。
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■「自分が一番強いところで勝負したい」
朝倉は「UFC PI」でパフォーマンステストと身体組成(骨格・脂肪・筋量・骨密度)の精密測定。身体能力的にはUFCファイターの平均値よりも「かなり高い方らしい」とし、アジア人としてのハンデがないことが数字で証明されたことで「自信を持っていくべきだなと思った」と決意を新たにした。
さらに試合前、当日の体重についてもアドバイスを受け、その中で「どう考えてもあなたはバンタム級が適正です」と助言をもらったことを受け、UFC3戦目からはバンタム級で出場することを決めたという。階級転向についてはすでにUFC側も承認済みだという。
朝倉は「バンタム級は層が厚いし、レベル的にもめちゃくちゃ高い階級なので、より厳しい戦いになる」と猛者揃いの階級への転向に覚悟を述べつつも、「相手がどうとか関係なしに、自分が一番強いところで勝負したい」と決断した理由を語った。
朝倉はUFCフライ級現王者のアレッシャン・ドリパントージャ(ブラジル)、同級10位のティム・エリオット(米国)と対戦し、どちらも2ラウンドにチョークによる一本負けを喫しているが、「僕は負けて終わりです、みたいな人間じゃない。絶対に勝つし、這い上がるし、そうやって今までやってきた。信じてくれる人は見届けてほしい」と前向きな姿勢を貫いた。
UFC2戦目で対戦したエリオットは朝倉の階級転向に反応。「賢明な判断だと思う。減量は彼にとってかなりの負担になっているから」とコメントし、かつての対戦相手の大きな決断にエールを送った。
数字による裏付けを受け、階級転向を決断した朝倉。自覚している技術力不足については、定期的に「UFC PI」でUFCファイターらとトレーニングをすることで研鑽したいとも語っている。朝倉海の新章の幕開けとなりそうだ。
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