
朝倉兄弟を発掘した“恩師”としても知られる元プロレスラーで格闘技団体「THE OUTSIDER」のプロモーターを務める前田日明氏は21日、自身のYouTubeチャンネルを更新。RIZINファイターの鈴木千裕をゲストに招き、「彼は本当はとんでもないものを持っているが、自分でそれに気付いていない」とし、助言を送った。
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■今後は「ベストな状態で」試合に臨む意向
鈴木との対談で前田氏は「(鈴木は)出たとこ勝負の試合ではとんでもない事をしでかすが、決まったマッチメイクだと自分の力の半分も出ない」と指摘。「なんであの鈴木千裕が、こんなところでこんな奴に負けなきゃいけないの」と歯痒さを感じるとし、「自分を信用するなよ。もっとすごいものがあるんだから。それを出すために『今の自分を信用するな』というのはアドバイスね」と激励した。
鈴木は2023年11月のRIZINアゼルバイジャン大会でヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)に1回KO勝利を収めフェザー級王座を戴冠。24年4月の金原正徳戦で初防衛に成功するも、昨年の大晦日大会でクレベル・コイケに判定負けを喫して王座陥落。今年3月にはカルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)、5月には復帰戦の朝倉未来に敗れて、自身ワーストの3連敗となった。
今年5月に26歳の誕生日を迎えた鈴木は「大好きな格闘技をできるうちにいっぱい試合しておきたい」という気持ちから、身体的に余裕のある25歳までは試合をたくさんしようと決めていたと語り、今後は「一戦一戦ちゃんと身体をつくって、ちゃんと回復させて、ベストな状態で」試合に臨むと意向を語った。
■「自分が分からないから楽しいんじゃん」
さらに、「できるだけ格闘技をやり続けたい人生なので」と50歳になっても続けることを見据えているとし、「長くやるかつ、負けないためにも26歳以降のキャリアが大事だと思っている」と真剣にキャリアを築いていきたい考えを示した。
そんな鈴木に対し、前田氏は「分かっていることはいいことだけど、分かりすぎているのも自分を誤解しちゃうからダメなんだよね」とアドバイス。「出たとこ勝負の全力勝負は惚れ惚れするくらいいいですよ」と絶賛し、「自分が分からないから楽しいんじゃん。分かっちゃったらそれ以上の成長がなくなっちゃう」と鈴木の可能性を説き、背中を押した。
動画では栄養や睡眠などの休息面や、メンテナンスに対するアドバイスなどを受けた鈴木。「最高のアドバイスをいただいた。鬼を放した千裕を、ここから見せていきますよ」と前田氏への感謝と、復帰戦への意気込みを語った。
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