
今季終了後にポスティングシステムを利用し、メジャー移籍を目指すとされるヤクルトの村上宗隆内野手。移籍先の候補としては、三塁手や一塁手が手薄なヤンキースやレッドソックスの名前がすでに挙がっているが、米メディアは大谷翔平投手、山本由伸投手、佐々木朗希投手が所属するドジャースは獲得に乗り出さないと予想した。
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■「球団オプションの行使が賢明」
今オフにもメジャー挑戦が濃厚となっている村上。今季は上半身のコンディション不良で、一軍出場は1試合のみにとどまっている。現在も離脱中だが、メジャー関係者から寄せられる関心は依然として高い。
そんな中、米老舗誌『スポーツイラストレイテッド』のドジャース専門サイトは9日(日本時間10日)、「なぜマックス・マンシーなのか、なぜNPBのスター選手ではないのか――2026年ドジャースの三塁手に関して、より現実的なのはマンシー」と題した記事を掲載し、早くも来季の構想に言及した。
同サイトは、移籍情報を扱う米メディア『TRADE RUMORS』のティム・ディアケス記者の見解を引用する形で、記事を展開した。それによると、同記者は「以前はドジャースがムラカミ獲得に向けて本気で動くと思っていた」と振り返りつつ、現在はその考えを撤回。村上のコンディション不良を懸念材料と認め、「(ドジャースの三塁を守る)マンシーは今年が契約最終年だが、来年26年は1000万ドルの球団オプションが付いている。それを行使する方が、チームにとっては明らかに賢明だ。ムラカミは三塁手としての守備力に疑問が付くし、ドジャースには彼を(フレディ・フリーマン内野手のいる)一塁手や、(大谷のいる)DHに回す選択肢もない」と指摘した。
■マンシー後継者はフリーランドか
そして、同記者は「もう1年、26年もマンシーを三塁のポジションで起用し、27年に内野手の有望株アレックス・フリーランドにポジションを引き継がせる可能性がある」と続けた。さらに「ムラカミがケガの影響により、今季の“ウォークイヤー(最終シーズン)”が期待外れの成績に終わった場合、米国へ渡る計画を1年遅らせるかもしれない」とし、今オフのメジャー挑戦自体が消滅する可能性も視野に入れた。
同記者の見解を受け、『スポーツイラストレイテッド』も同調。「マンシーは今季OPS+134という成績を残し、過去8シーズンでも平均OPS+127と安定した活躍を見せている。それにもかかわらず、契約内容は割安と言える。さらに、フリーランドも3AオクラホマシティでOPS.822をマークしており、メジャー昇格も見えている」とし、村上のライバルとなる選手たちを評価した。
その上で「マンシーは、ロサンゼルスの三塁を守る“新しくて魅力的な選択肢”というわけではない。特に最近負った膝のケガを考えればなおさらだ。ただ、それでもマンシーが最も理に適った選択と言えるだろう」とし、来季も三塁のポジションに就くのはマンシーが妥当で、村上を獲りに行く可能性は低いと予想した。
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