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ボクシングのWBOアジアパシフィック・バンタム級王者・那須川天心(帝拳)は24日、東京・有明アリーナで前WBO世界バンタム級王者のジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。判定3ー0で勝利し世界挑戦へ弾みをつけた。
前王者を撃破した那須川について、権威ある米老舗ボクシングメディア『ザ・リング』は絶賛。「月曜日の苦労して勝ち取った勝利は、彼(那須川)はタイトルを狙える位置についた」と報道した。
◆那須川天心の“判定勝利”に「アンフェア」とモロニー陣営は不満も……米専門メディアは「全会一致に値する」「疑いの余地はなかった」と報道
■「モロニーはプレッシャーをかけ続けたが……」
那須川は鼻血を流しながら10回にわたる激しい打撃戦を戦い抜き、前王者に勝利。自身6連勝を挙げた。
『ザ・リング』はこの試合結果を受けて「テンシン・ナスカワは史上最高のキックボクサーから新進気鋭のバンタム級有望選手へと変貌を続けている」と報道。
特に那須川のボディを絶賛し、「26歳のナスカワは、特にサウスポーのスタンスから左を叩き込むなど、ボディを狙う決意を固めた」「ナスカワの優れたボディワークがモロニーの攻撃を遅らせた」「モロニーはプレッシャーをかけ続けたが、ナスカワのボディへの攻撃が強すぎた」と伝えた。
■那須川は「まだまだ上達の余地は十分にある」
試合展開については、「ナスカワは試合中盤まで試合をコントロールした。左のリードジャブを安定させ、モロニーの攻撃を遅らせるのに十分な動きを見せた」と那須川の試合運びを評価。6ラウンドでモロニーの右があごに被弾したことは、「幸運にもノックダウンの判定を免れた。審判員は、モロニーがナスカワの右足を踏みつけたと正しくジャッジしたが、これは通常のファイターとサウスポーの対戦ではよくあることだ」と記し、「ナスカワは7回に試合の主導権を取り戻すと、その後は振り返らずに勝利を収めた」と那須川が試合のペースを握っていたと報じた。
同メディアは「ナスカワはWBOバンタム級6位候補としてこの試合に臨んだが、まだまだ上達の余地は十分にある」と高評価。「ナスカワが初のタイトルマッチを実現するために必要なものはないだろう。ナスカワの人気と豊富な格闘技経験は、すぐにボクシング界の脚光を浴びることになった。月曜日の苦労して勝ち取った勝利で、彼はタイトルを狙える位置についた」とタイトル戦線に名乗りを挙げたことを伝えた。
那須川が前世界王者に勝利したことで、世界のボクシングファンの間で認知度が向上したことは間違いなさそうだ。
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