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ドジャースは9日(日本時間10日)、自軍からフリーエージェント(FA)となっていた“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手と再契約に合意。フィジカルチェックが終了次第、正式発表される見込みとなっている。
これに先立ち、アンドリュー・フリードマン編成本部長が今回の経緯についてコメントした。
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■「バックアッププランは用意せず」
「キケ」の愛称で親しまれているチームきっての人気選手、E・ヘルナンデスの帰還が決まった。1年契約となる見込みだが、正式発表に先立ちフリードマン編成本部長が米ポッドキャスト番組『ドジャース・テリトリー』に出演し、今回の再契約について語った。
同本部長はE・ヘルナンデスと契約できなかった場合、代替案となる「バックアッププラン」を用意していなかったことを明かしたが、その理由はプレー面だけでなく、クラブハウスにおける存在感もあったという。
「もしキケと契約できなかった場合、『じゃあ次に良い選択肢はこれだ』というようなものはなかった。そういう類のものではなかった。通常は特定のニーズに合わせてターゲットを決める。そして、その中で最優先となる選手をリストのトップに置きつつ、他の選手も考慮するものだ」と説明。その上で「しかし、今回のケースではキケ以外の選択肢はなかった」と話した。
■「様々な選手とつながりを持つ」
同本部長はE・ヘルナンデスについて、ユーティリティー性や大舞台での勝負強さ(ポストシーズンの通算本塁打は15本)だけでなく、リーダーシップも評価した。
「ポストシーズンにおいて、彼がフィールド上でチームに与えた好影響は明らかだった。同時に昨年10月に見せた彼のリーダーシップは、私がこれまで見てきた中で最も印象的だった。彼は様々な選手とつながりを持ち、自ら積極的に行動していた。これまでで間違いなく最高レベルのリーダーシップだった」とし、クラブハウスでの振る舞いも再契約に至った要因だったと明かした。
同本部長のコメントを受け、米メディア『ドジャース・ネーション』も「オフシーズン中、ドジャースがE・ヘルナンデスを復帰させる理由として、彼の多才さを挙げる報道が数多くあった。しかし、チームのフロントは、彼のリーダーシップを理由に再契約を計画した」と伝えた。
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