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パドレスのルイス・アラエス内野手は、昨季途中にトレード期限でマーリンズから移籍。2チームで計150試合に出場し、打率.314でナ・リーグ首位打者を獲得した。
これで、ツインズ時代の2021年からリーグを跨いで3年連続のタイトル受賞。今季はメジャーで27年ぶりの快挙「4年連続首位打者」に挑むシーズンとなる。前回の記録は、1994年から97年に“Mr.パドレス”ことトニー・グウィン氏が達成。偉大な先輩に肩を並べることができるか。
ここでは、MLB公式のデータページ『Baseball Savant』を参照し、アラエスの打撃で一際輝く指標「Squared-Up(スクエアアップ)」を取り上げてみたい。
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■通算打率.323の安打製造機
ベネズエラ出身のアラエスは現在27歳。2013年ツインズに入団し、19年にメジャーデビューを果たすと、92試合の出場ながら新人で打率.334を記録。22年には、.316でア・リーグの首位打者を獲得した。翌23年にマーリンズへトレード移籍すると、新天地でも.354をマーク。メジャー史上初となる、リーグを跨いでの2年連続首位打者を達成した。
そして昨季は、トレード期限で低迷するマーリンズからパドレスへと移籍。計150試合に出場し、打率.314、4本塁打、46打点で3年連続3度目のタイトルを手にした。メジャー6年間で通算打率.323、現役最高の安打製造機と称されている。
■グウィン以来、27年ぶりの快挙達成なるか
アラエスの打撃でとりわけ光るのが、「Squared-Up(スクエアアップ)」と呼ばれるコンタクト能力を測る指標で、スイングと球速から想定される最大の打球速度にどれほど近づけたかを示すものだ。端的に言うと、的確にバットの芯で捉えた割合と解釈できる。「スクエアアップ」はスイング全体に対する割合と、コンタクト時に限った場合それぞれで算出されており、昨季のアラエスはどちらもメジャートップ(スイング全体の43.9%/コンタクト時46.5%)を記録した。
アラエスは、スイング速度と平均打球速度が全打者でもっとも遅く、誰よりも短いコンパクトなスイングで安打を量産している。現代野球のトレンドとは真逆のスタイルで、新たな金字塔を打ち立てるか。グウィンに並ぶ、4年連続首位打者の大記録に期待したい。
Squared-Up(スクエアアップ)
打者のスイングと球速から想定される、打球速度の最大値にどれほど近かったかを示す指標。この割合が最大値の「80%」を満たしていれば記録される。スイング速度は問われないため、コンタクト重視の打者が高い数値を出す傾向。公式ではスイング全体と、コンタクト時に限った割合それぞれが算出されている。
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