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MLB公式サイトは30日(日本時間31日)、ドジャースの日本人投手を特集。データ部門に所属するデビッド・アドラー氏が、大谷翔平と山本由伸、佐々木朗希の3投手が投げるスプリットを徹底比較した。
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■大谷は「真のパワー・スプリッター」
Teams going up against the Dodgers next season are going to get a heavy dose of the splitter 😮💨
Who has the best splitter? Shohei Ohtani, Yoshinobu Yamamoto or Roki Sasaki?
(📹: @_dadler) pic.twitter.com/bRlgZbOR4v
— MLB (@MLB) January 30, 2025
アドラー氏は同日、「ドジャース3投手が野球界でもっとも鋭い球種を独占」と題した記事を公開。大谷、山本、佐々木が投げるスプリット(スプリッター)を「異なるエグさを持っている」と称賛した。
今季から投手に復帰する大谷は「真のパワー・スプリッター」と紹介。「大谷のスプリッターは2018年から23年にかけて、メジャーの先発投手の中でもっとも高い空振り率49.5%と三振割合57.4%を記録。21年は131打数11安打、81奪三振、被本塁打ゼロという驚異的な成績だった」と、その支配力を称えた。平均球速88.1マイル(約141.7キロ)、回転数1360rpm、落差33インチ(約84センチ)、横変化が5インチ(約13センチ)で、高速でありながらほぼ真下に落ちるという特徴を持つ。横変化の少なさが優れた点で、100マイル(約160.9キロ)のフォーシームとの投げ分けが大きな効果をもたらすとした。
■適応力の山本、圧倒的な佐々木
メジャー2年目を迎える山本は「適応力と多様性」と分析。「初球や2球目で投げる割合が17%と高く、大谷の8%を大きく上回る。並行カウントでも打者の狙いを外すために使う」と紹介した。シーズン後半は腕の角度を調整し、平均球速91.2マイル(約146.7キロ)、回転数1447rpm、落差31インチ(約79センチ)、横変化10インチ(約25センチ)をマーク。「リリースポイントを低くしたことで、スプリッターにより多くの横変化を加えた。ポストシーズンでは、平均12インチ(約30センチ)の横変化を記録。大谷のスプリッターとは異なる軌道を描くようになった」と、特徴を挙げた。
今季メジャーデビューの佐々木は「どんな場面でも圧倒的」と絶賛。2023年のWBCのデータを分析し「もっとも強力な可能性を秘めている」と、今後の飛躍にも言及した。球速90.9マイル(約146.2キロ)、回転数1108rpm、落差33インチ(約84センチ)、横変化1インチ(約2.5センチ)で、空振り率は圧巻の60%。三振割合67%を記録した。
アドラー氏は「スプリッターは日本の偉大なエースたちの代名詞とも言える武器だが、このロサンゼルスのトリオは、その中でも群を抜いているかもしれない。『ドジャース・スプリッター』が2025年のメジャーリーグを席巻する可能性は十分にある」と、大きな期待を寄せている。
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