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米ロサンゼルスの連邦地検は23日(日本時間24日)、ドジャース大谷翔平投手の元通訳で銀行詐欺の罪などに問われている水原一平被告に対し、禁錮57カ月(4年9カ月)、釈放後3年間の保護観察処分、大谷への賠償として1690万ドル(約26億円)などを求刑した。また、この日は米メディアが水原被告と銀行側の音声データを公開。大谷になりすまし、不正送金を画策する生々しいやり取りが明かされた。
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■求刑は禁錮57カ月など
水原被告は違法スポーツ賭博に関与し、損失を埋めるために大谷の口座から1700万ドル(約26億5000万円)を不正送金したとして、銀行詐欺罪と虚偽の納税申告で起訴されている。連邦地検はこの日、同被告に対して禁錮57カ月などを求刑。量刑は2月6日に言い渡される予定となった。
米スポーツメディア『The Athletic』は23日(同24日)、同被告が大谷になりすまし、銀行員と会話する約4分間の音声データを独自入手し、公開した。そこには銀行側のチェックをかいくぐり、不正送金に導く様子が収められていた。
銀行員が「この電話はどちら様ですか?」と尋ねると、同被告は「ショウヘイ・オオタニ」と即答。ただ、その声は明らかに大谷とは違うものだった。
■認証コードも入手可能
同被告は送金に必要となる6ケタの認証コードも回答。これは銀行側が大谷の電話番号にショートメッセージで送ったものだが、そもそも大谷の口座に紐づいている電話番号が、同被告の携帯番号で登録されているため、当然コードも手元で即入手できる仕組みになっているようだった。
送金額を「20万ドル(約3100万円)」と伝えた同被告に対し、銀行員は「用途は?」と質問。これに対しては「カーローン(自動車ローン)」と返答した。そして、「受取人とあなたの関係は?」と尋ねられると、「私の友人」とした。さらに銀行員から「その友人とは直接会ったことはありますか」と聞かれると、同被告は「はい、何度も」と応じた。銀行員の質問はさらに続き「その友人への送金は今後もあるか」と聞かれると、「ええ、たぶん」と答えていた。
同メディアは音声のやり取りについて「ミズハラが繰り返し銀行に電話をかけて送金手続きを行い、オオタニの口座情報が自分のメールアドレスと電話番号に転送されるようにし、銀行のセキュリティ対策を回避していたことを示している」と指摘。大谷なりすまし、自身の口座に何度も送金させていたようだ。
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