政田夢乃のBEST PLAY OF 2024に選ばれたショットに学ぶ“前傾角度キープ”に必要なこと | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

政田夢乃のBEST PLAY OF 2024に選ばれたショットに学ぶ“前傾角度キープ”に必要なこと

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政田夢乃のBEST PLAY OF 2024に選ばれたショットに学ぶ“前傾角度キープ”に必要なこと
  • 政田夢乃のBEST PLAY OF 2024に選ばれたショットに学ぶ“前傾角度キープ”に必要なこと

アドレスで作った前傾角度を崩さずにスイングできると、安定したショットを打ちやすくなるが、多くのゴルファーはインパクトで起き上がってしまう。

前傾キープしようとしても思うようにいかない場合、どのようなことに目を向けると、イメージ通りに前傾角度をキープしてスイングできるのだろうか。

ダウンスイングでボールと体の距離をとることができると、前傾角度をキープしやすくなるが、まずは、‟前傾キープ感”が表れているスイングを見てみる。

◆【動画プレーバック】JLPGA BEST PLAY OF 2024 に選出された政田夢乃のスーパーショット

■JLPGA BEST PLAY OF 2024 政田夢乃のショット

日本女子プロゴルフ協会の BEST PLAY OF 2024に、政田夢乃のショットが選ばれた。

そのショットは、8月のニトリレディスの16番パー3のティーショット。

上がり3ホールすべてバーディで優勝のチャンスあり、という試合の状況で、ピンまで160ヤード。ピンはグリーン左端に切られてあり、グリーンの左はすぐ池で、ピンを狙って少しでも左に曲がれば池に入るというホールローケーションだった。

政田は、ピンをデッド狙い、「ピンに絡めるにはここしかない」という地点にキャリーさせた。

結果、そのホールはバーディだったものの、17番と18番はパー。優勝した桑木志帆とは2打差の4位タイとなったが、近い将来の初優勝を期待させる16番ホールのティーショットだった。

政田のスイングは、インパクトでアドレス時の前傾角度がキープされている。さらに、インパクト後も前傾角度に沿った体の回転をしており、フィニッシュまで、背骨の傾きが変わらない。

政田はルーキーイヤーとなった昨季、この前傾キープのスイングで、パーオン率33位、ボールストライキング31位と、まずまずのスタッツを記録した。

■ボールと体の距離をとる

ゴルフでは、アドレスで前傾姿勢をとる。そして、その前傾角度をキープしてスイングすることで正確なショットを打ちやすくなる。しかし、一般ゴルファーにとって、ダウンスイングからフォロースルーで前傾角度をキープするのは難しい。

難しくなる理由として、クラブの遠心力(勢い)の存在があげられる。

ダウンスイングでは、クラブを後方(背中側)から前方(ボール方向)に勢いよく振る。そうすると、そのクラブの遠心力に体が持っていかれて、前傾角度が崩れやすくなる。

ダウンスイングで前傾角度を崩さないためには、ボールと体の距離をとり続ける必要がある。そのためには、遠心力に持って行かれないように、体はボールから遠ざかろうとする力を使う必要があるのだ。

アドレスからテークバック、そしてダウンスイングからフォロースルー。構えたその場で、前傾角度に沿うように体を回すには、方向を変えながら発生する遠心力に持っていかれないように、クラブと体の引っ張り合いが必要。

ダウンスイングでは‟前後の引っ張り合い”があることで、前傾角度がキープされる。

■一定のプリショットルーティーン

ベースとなるスイングが、ダウンスイングで前傾角度がキープされたものになったとしても、コースラウンドでそれを実行し続けられるかどうかはまた別の話し。政田の BEST PLAY OF 2024 のホールのような、プレッシャーを受けるロケーションでは、できるはずのスイングができなくなる場合がある。

前傾角度キープの部分でいうと、インパクトで起き上がってしまう場合がある。

多くのゴルファーは、プレッシャーがかかる場面では、スイングのチェックポイントが増えて素振りの回数が増えたり、アドレスに入ってからスイング始動までの時間が長くなったりと、ルーティーンが崩れる傾向にある。

プレッシャーがかかる場面でも、いつも通りの前傾角度がキープされたスイングをするためには、プリショットルーティーンを一定に保つ必要がある。

狭いホールのティーショットでも、池に囲まれた浮島グリーンに向かって打つ場合でも、いつも通りの手順、時間で始動したい。

素振りの仕方、回数、アドレス位置までの歩数、アドレスする手順、ターゲットを見る回数、ワッグルの回数など、すべての流れを一定に保つことで、どのような場面でも、いつも通りのスイングをしやすくなる。

プリショットルーティーンの型が無いゴルファーは、どんな流れのものでも良いから一つ作ってみると良い。最初はお気に入りのツアー選手のマネでも良いだろう。

ルーティーンの型ができてそれが体に馴染むほど、プレシャーに負けずにスイングしやすくなる。

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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