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ドジャースは9日(日本時間10日)、敵地でのフィリーズ戦に臨んだが、1-10で大敗した。先発登板したボビー・ミラー投手が誤算で、4回9失点KO。チームは最近10試合で計75失点、1試合平均7失点以上と投壊に歯止めがきかなくなっている。試合前にはエース格タイラー・グラスノー投手の負傷者リスト(IL)入りも発表され、投手陣に暗雲が漂っている。
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■IL入りしている投手だけで豪華ローテ可能
今季ここまで8勝を挙げ、オールスター戦出場も決まっていたグラスノーが、腰の張りを訴えてIL入りした。これで山本由伸投手に続き、エース格2人が離脱。投手陣全体では12人がILに載るという異例の事態となった。
この状況を受けて、地元ラジオ局『ESPNロサンゼルス』でドジャース番を務めるブレイク・ハリス記者は「ドジャースは現在、見たことがないほどの素晴らしい負傷者リストのローテーションを持っている」と皮肉を込めて投稿。「グラスノー、ヤマモト、ショウヘイ・オオタニ(今季は打者専念)、クレイトン・カーショー、ウォーカー・ビューラー。そして、エメット・シーハン、トニー・ゴンソリン、ダスティン・メイも控えている」と記し、IL入りしている豪華投手陣を紹介した。
グラスノーは軽症の模様で、オールスター戦終了後には戻って来る予定となっている。また、ベテラン左腕のカーショーも今後の調整登板を経て、後半戦には戻って来る可能性が高い。
■フェディ、フラハティ、エフリンの名前も
ただ、それでも米メディア『FOXスポーツ』は「タイラー・グラスノーの負傷でドジャースの先発投手不足が浮き彫りになった」と指摘。記事の中で「トレード期限が近づくにつれて、ドジャースにおける最も差し迫った疑問は、遊撃手や外野手の問題を含めた攻撃ではなく、まったく関係がないところにある。ワールドシリーズ(WS)で優勝するために必要な先発投手陣が揃っているかどうか、まさにそこだ」とし、解決すべき最重要課題として先発投手の駒不足を挙げた。
その上で「7月のトレード市場に出ている最高の選択肢は、ホワイトソックスのギャレット・クロシェやエリック・フェディ、タイガースのジャック・フラハティ、レイズのザック・エフリン、レンジャーズのネイサン・イオバルディらだが、コストはかなりかかる。しかし、エースを逃した代償はさらに大きなものになるかもしれない」と記した。
記事は、ここで投資を渋って優良な先発投手を取り逃すと、地区シリーズでダイヤモンドバックスに3連敗し、早々と敗退した昨季のポストシーズンの二の舞になると警鐘を鳴らした形だ。同シリーズでは先発投手陣が全員乱調で、序盤でKOされていた。
脆弱なローテーションではWS制覇に辿りつくことは、まず不可能。あと3週間後に迫ったトレード期限を前に、ドジャースの動向が注目を集めている。
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