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専門局『MLBネットワーク』のジョン・モロシ記者が28日(日本時間29日)、サンフランシスコ・ジャイアンツが「大谷翔平投手、山本由伸投手の獲得に全力を注いでいる」と伝えた。ジャイアンツと両選手を結び付ける報道はこれまでもあったが、球界屈指の敏腕記者が改めて明言したことで波紋が広がっている。
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■「どちらか1人は手に入れたい」
『MLBネットワーク』の番組「ホットストーブ」に出演したモロシ記者は、情報筋の話として「ジャイアンツは今、オオタニとヤマモト両選手を積極的に追いかけている。他のどんな選択肢よりも優先しており、少なくともどちらか1人を数週間以内に獲得するために全身全霊で取り組んでいる」と発言した。
さらに同記者は「バスター・ポージー(2021年に引退した名捕手)が活躍した後、新たな時代を刻みたいと考えているオーナーグループにとって、オオタニは打ってつけの選手。ジャイアンツは獲得に全力を尽くすタイミングに来ている」とコメントし、球団が争奪戦に本気で参加している状況を説明した。
ジャイアンツは昨オフ、アーロン・ジャッジ外野手、カルロス・コレア内野手というビッグネームの獲得に乗り出したものの失敗。深刻なスター欠乏症の上に、今季は地区4位で終戦した。2010年からの5シーズンで3度ワールドシリーズ(WS)を制覇した黄金時代の面影はすでになく、17年以降はプレーオフ進出わずか1回という体たらく。観客数も減少しており、球団としては大谷と山本の獲得で人気を復活させたい考えのようだ。
同記者も「オオタニがジャイアンツに加入することは、他のどのチームが彼を獲得するよりも大きな意味を持つ。ベイエリアに住む日系コミュニティは特に歓迎するだろう」と話し、ファン層の拡大につながると主張した。
■ファンはジャッジと同じパターンを危惧
しかし、この報道に対して冷淡な態度を取っているのが地元メディア。サンフランシスコに拠点を置くウェブメディア『SFGATE』は「ジャイアンツファンはオオタニに関する噂を信じていないが、その噂は次第に大きくなっている」と見出しを付け、記事を公開した。
同メディアは昨オフにモロシ記者が執筆した記事を紹介。そこには「ジャッジとジャイアンツが非常に生産的な会談を行った。ジャッジがニューヨーク・ヤンキースからジャイアンツに移籍するという物語を作るとしたら、今朝の会談も含まれるだろう」とつづられていた。
そのため、ジャイアンツファンは当時、ジャッジ加入が決まったかのように錯覚し、喜んだ。しかし、それも束の間、すぐに絶望することになった。今回の大谷もジャッジと同じ展開になる可能性があり、ファンは冷めた目で見ていると紹介した。
数々報じられているようにジャイアンツが大谷獲得に乗り出していることは間違いない模様。ただ、ジャイアンツの本拠地オラクル・パークは左のスラッガーに不利な球場として有名。大谷争奪戦においてすでにハンデを負っており、契約実現のためのハードルは高いと見られている。
ジャイアンツファンは本当に加入が決まるまで、情報に一喜一憂しないと決めているようだ。
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文●SPREAD編集部