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ポスティングシステムによるメジャー挑戦が濃厚となっている山本由伸(オリックス・バファローズ)の評価が急騰している。
山本が登板した18日の千葉ロッテマリーンズ戦(パ・リーグ・クライマックスシリーズ・ファイナルステージ)には、サンフランシスコ・ジャイアンツのファーサン・ザイディ編成本部長が視察に訪れるなど争奪戦もいよいよ熱を帯びてきた。さらに20日(日本時間21日)には、ロサンゼルス・ドジャースの専門メディアが「ヨシノブ・ヤマモトが今オフの補強リスト上位に浮上」と報道。山本獲得を巡り、複数球団が競合しそうな情勢だ。
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■25歳という年齢もポイント
フリーエージェント(FA)となる大谷翔平の新天地として本命視されているドジャースだが、山本獲得にも本腰を入れるようだ。
チームは今季、レギュラーシーズンで100勝をマーク。ナ・リーグ西地区を独走で制したものの、プレーオフ地区シリーズでアリゾナ・ダイヤモンドバックスに0勝3敗とスイープされ、ポストシーズンからあっさりと姿を消した。同シリーズでは先発した投手3人がいずれも早い回で打ち込まれ、誰ひとり3回を投げ切ることができなかった。この結果を受け、球団内外から投手陣の補強を求める声が高まっている。
そこで急浮上しているのが山本。ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』は「ドジャースが手に入れることができる最高の投手の1人は、日本の右腕ヤマモトだろう」と主張。記事は投手としての実績を紹介しつつ「ケンタ・マエダやコウダイ・センガが海を渡ったのは20歳台後半。しかし、ヤマモトは25歳。まだ肩や腕の疲労も少ないはずで、先発投手を必要としているいくつかの球団にとっては魅力的な存在だ」と指摘した。
■NY2球団の参戦も濃厚
米紙『USA TODAY』のボブ・ナイチンゲール記者も先日、「ヤマモトはヤンキースとメッツのニューヨーク2球団のターゲットになっているが、ドジャースの獲得候補リスト上位にも名を連ねている」と報じたばかり。ドジャース専門メディアもこれに同調した形になった。
『Dodgers Nation』は最後、「ドジャースにはローテーションを助けてくれる投手が必要。(編成本部長の)アンドリュー・フリードマンは投手陣を立て直すためにも国際市場に目を向けるのが賢明だろう」と訴え、日本のエース山本を獲得するように訴えた。
大谷と山本の両獲り。確かに球団はこれを実行できるだけの資金を持っているが……。さらにクローザーとして松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)の獲得を推す声もある。ドジャースの補強戦略に注目だ。
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文●SPREAD編集部