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今季オフにFAとなる、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。チームに残留するのか、新天地を求めるのか。連日のように移籍の話題が報じられ、その動向に大きな注目が集まっている。
今回は、MLBの公式データを元に各球団の「移動距離」を比較してみたい。所属球団によって格差が大きく、大谷の移籍先を考慮する上でも欠かせない要素だろう。
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■負担増大の新スケジュール
MLB公式のデータページ『Baseball Savant』では、全30球団の年間移動距離を閲覧できる。今季からレギュラーシーズンの日程が大幅に変更、全球団との対戦カードが組まれることで移動距離にも大きな影響を及ぼした。トップのオークランド・アスレチックスが約82,925キロ、昨季より10,000キロ以上も増加し、5,000キロほど減少したミルウォーキー・ブルワーズの2倍以上に膨れ上がっている。
ナ・リーグ中地区コロラド・ロッキーズの本拠地コロラド州・デンバーを境にすると、西側に7球団、残り22球団は全て東側と偏りがあり、西海岸沿いのシアトル・マリナーズやロサンゼルス・エンゼルスなどは、特に移動距離が長くなる。今季のエンゼルスは約70,717キロ、メジャー全体で見ても5番目に多い。
MLBは7月13日(日本時間14日)、2024年レギュラーシーズンの日程を発表。移動距離最長となったのはナ・リーグ西地区サンディエゴ・パドレスの約83,186キロ。今季のアスレチックスをさらに上回った。大谷の“移籍先候補”として話題になる球団をいくつかピックアップすると、ロサンゼルス・ドジャースが約79,068キロで全体2位、シアトル・マリナーズが約76,344キロで全体3位、エンゼルスが全体6位の約69,208キロと続く。
東海岸の球団は軒並み55,000キロ以下と負担は軽め。来季もっとも少ないのがピッツバーグ・パイレーツの約40,859キロ。治安なども考慮すべきなのは言うまでもないが、移動距離だけに絞れば中部地区の球団は魅力的だ。来季、右肘のリハビリを兼ねたシーズンを送る大谷の移籍先候補に加えてみてはどうだろうか。
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文●有賀博之(SPREAD編集部)
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2023年 MLB全球団移動距離(C)MLB