【MLB】珍記録か金字塔か…“ロマン砲”をデータで読み解く 「打率1割台で50本塁打」が射程圏内に | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】珍記録か金字塔か…“ロマン砲”をデータで読み解く 「打率1割台で50本塁打」が射程圏内に

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【MLB】珍記録か金字塔か…“ロマン砲”をデータで読み解く 「打率1割台で50本塁打」が射程圏内に
  • 【MLB】珍記録か金字塔か…“ロマン砲”をデータで読み解く 「打率1割台で50本塁打」が射程圏内に

フィラデルフィア・フィリーズカイル・シュワーバーが18日(日本時間19日)、敵地でのアトランタ・ブレーブス戦に「1番DH」で先発出場。6回の第4打席で今季45号ソロを放った。

現在打率.197。「打率1割台で40本塁打」という史上初の“珍記録”誕生なるか。ここでは、本塁打王すら視野に捉えるも2割に届かない、“ロマン砲”シュワーバーの打撃について公式データを読み解いてみたい。

◆【実際の動画】シュワーバー、球団史上2番目の特大147メートル弾は今季45号に!当たれば…当たれば凄いんです

■いびつな記録にファンも困惑…

カイル・シュワーバー、今季コース別打率 ※日本時間9月19日現在(C)MLB

昨季は打率.218で46本塁打、ナ・リーグの本塁打王に輝いたシュワーバー。元々打率が高い選手ではないが、打率2割を切ったのは2試合の出場にとどまった2016年を除くと、20年の短縮シーズンのみ。この年は59試合に出場、11本塁打で打率.188だった。

MLB公式『Baseball Savant』でシュワーバーの今季コース別打率を調べると、ど真ん中.393と真ん中高め.341、局地的ではあるものの、圧倒的な強みを持っていることがわかる。

球種別本塁打数ではフォーシームが14本、シンカー13本、カーブ6本、カッター5本、チェンジアップ4本、(スイーパー含む)スライダー系で3本。いずれも打率1割前半から2割台ながら、スプリットを除いた全ての球種でアーチを記録しており、ツボにハマると結果を残すポテンシャルの高さが見てとれる。

さらに、今季120四球はフアン・ソトサンディエゴ・パドレス)に次いでメジャー全体2位。初球スイング率23.1%はメジャー平均より6ポイント以上低く、リードオフとして深いカウントまで狙い球を待ち続けるスタイルもデータに表れている。打率.197ながら出塁率.345を誇るシュワーバー。多くの三振を喫しつつも、四球で歩く機会が増えているのはこのためだろう。

この日は45号アーチ含む、4打数1安打1四球で打率.197。フィリーズのレギュラーシーズンは残り12試合、本塁打数を伸ばすのか、低打率をキープするのか。偉大な珍記録…いや“金字塔”は目前に迫っているが、ファンの期待と困惑は日々増すばかりだ。

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文●有賀博之(SPREAD編集部)

《SPREAD》
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