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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が7月31日(日本時間1日)、敵地でのアトランタ・ブレーブス戦に「2番DH」で先発出場。3打数2安打、2四死球(1申告敬遠)で、チームの2連勝に貢献。打率は.305となった。ニューヨーク・ヤンキースが敗れたため、チームはワイルドカード争いで5位に浮上した。地元メディア『Bally Sports South』などが試合の様子を伝えている。
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■敵将「ファンの立場だったら私でも怒る」
ナ・リーグ東地区首位を走るブレーブスの先発は、今季10勝を挙げている右腕チャーリー・モートン。実力派ベテラン右腕と対峙した大谷の第1打席は死球。本人から悲鳴があがり、スタジアムも一瞬凍り付いたが、大事には至らず笑顔で一塁へ向かった。
第2打席は申告敬遠。これで敬遠はリーグトップの今季13個目となり、後半戦に限れば16試合で9敬遠と急増している。
フィル・ネビン監督は試合後、大谷に対する敬遠策について「責めることはしない。私も同じ事をやるだろう。昨年は(ア・リーグ新記録となる62本塁打を記録した)アーロン・ジャッジに同じ事をした。相手チームが何をするかは気にしていない」と話し、勝負を避ける作戦に理解を示した。
また、敵将ブライアン・スニッカー監督は、敬遠策によりスタンドからブーイングが起こったことについて「ファンは大谷の打席は見たいと思う。敬遠されたら私だって怒るよ」と話し、笑いを誘った。合わせて「これからも敬遠を指示することがあるかもしれない」とし、状況によって勝負回避はやむを得ないという姿勢を示した。
■新戦力躍動、ソロ本塁打にダメ押し適時打
第3、第4打席は2打席連続で右前打を放ち、3試合ぶり今季31度目のマルチ安打を記録した大谷。2点リードで迎えた9回無死一、二塁の5打席目では、4番手デースベル・ヘルナンデスから406フィート(約124キロ)の大飛球を中堅方向へ運んだが、中堅手マイケル・ハリス2世にフェンス際で好捕された。待望の40号は幻に終わったが、米メディアによるとメジャー全体30球場中15球場であれば本塁打になっていたという打球だった。
この日は3打数2安打、2四死球(1申告敬遠)で、打率は.305に上昇。チームも新加入組のランダル・グリチャックがソロ本塁打、C.J.クロンはダメ押し適時打を放つなど躍動し、快勝した。
ナ・リーグ東地区で首位を走り、勝率はメジャー全体トップの.644を誇る最強ブレーブス相手に先勝したエンゼルス。新戦力と既存の選手たちが融合し、ポストシーズン進出争いへ弾みを付けた。
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文●SPREAD編集部