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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が7月31日(日本時間1日)、敵地でのアトランタ・ブレーブス戦に「2番DH」で先発出場し、3打数2安打、2四死球(1敬遠)だった。3試合ぶりのマルチ安打でチームの勝利(4-1)に貢献し、打率は.305に上昇した。
メジャー全体で勝率、勝利数ともトップのブレーブスを下したエンゼルスは、連勝で貯金を「5」とし、ワイルドカード争いでも順位を1つ上げた。
◆【動画あり】大谷翔平、182キロ“弾丸”ライト前安打で3試合ぶりマルチ 死球に敬遠で4打席出塁
■“ホームランキャッチ”されて40号は幻に
試合前、7月24~30日(同25~31日)の週間MVP受賞が発表された大谷。今季3度目、通算7度目の受賞は日本人最多を更新した。
この勢いを持続させたい大谷の第1打席は、左すね付近への死球。ヒヤリとする場面だったが、一塁へ向かう際には笑顔を見せて周囲を安堵させた。1点リードで迎えた2回2死三塁の2打席目は申告敬遠で出塁。敬遠は3試合連続で、両リーグ単独トップの今季13個目。後半戦16試合だけで9敬遠と異例のペースで伸びている。
4回の第3打席では右前に弾き返し、相手から勝負を避けられるケースが増えている中、5試合連続安打をマーク。続く第4打席も右前に運び、3試合ぶりのマルチ安打を放った。
2点リードの9回無死一、二塁の5打席目は、飛距離406フィート(約124メートル)の打球を打ち上げたが、中堅手マイケル・ハリス2世にフェンス際で“ホームランキャッチ”され、今季40号は幻となった。
■大谷同僚「2人を見られるのは素晴らしい」
この試合、注目されたのはロナルド・アクーニャJr.と大谷の両リーグMVP候補対決。先日行われたオールスターゲームのファン投票では、大谷が92万票余りを獲得し、ア・リーグトップだったのに対し、アクーニャJr.は108万票超を集めてメジャー全体1位になった。
そして、大谷が本塁打王争いでトップを独走すれば、アクーニャJr.はこの試合開始前までで打率.335、本塁打24本、そして盗塁は断トツの51をマーク。前人未踏の40本塁打、70盗塁も期待されており、2人はまさに現在のメジャーをリードしている。
試合前には大谷の同僚、ミッキー・モニアックが「あの2人を同じフィールドで見られるのはとても素晴らしいこと」と話せば、エドゥアルド・エスコバーも「大谷はほかの選手とは違う。別世界の人間だ。アクーニャも野球界で最高の選手の1人だ」とコメント。さらに敵将ブライアン・スニッカーは「野球界でもっとも優秀でエキサイティングな選手が2人いて、今日から3試合、彼らがここで対戦する」とし、大谷とアクーニャJr.の激突に期待を寄せていた。
結果は、大谷が3打数2安打2四死球(1敬遠)で、アクーニャJr.は3打数無安打1四球となり、MVP候補対決第1ラウンドは、チームを勝利に導いた大谷に軍配があがった。
◆大谷翔平、本塁打王レース独走に圧巻の完封劇でMVPへ邁進 8月にカギ握るのは敬遠増加とコンディション
◆大谷翔平、“レジェンド右腕”に並ぶ球団最多タイ7度目の週間MVP受賞 日本選手最多記録も更新
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文●SPREAD編集部