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「すべての人にスケートボードの魅力を届け、価値を創造する存在となる」というビジョンと、国内外のスケートボードとそのカルチャーの発展を目指すイベント「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten」が26日から28日に有明アリーナで開催され、男子は堀米雄斗が最終ラストランで大逆転劇を見せて優勝。女子決勝には全員日本人が進出し、21歳の藤澤虹々可以外は全員10代という若い世代が活躍する中、14歳の上村葵が優勝に輝いた。
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優勝した上村葵(左)と堀米雄斗 写真:小嶋勝美
前日に東京五輪金メダリスト、15歳の西矢椛が出場を表明した女子「ベストトリックコンテスト」を制したのは、キックフリップで12段ステア(階段)を攻略した18歳の前田日菜。男子はハンドレールでバックサイドK(クルックド)グラインドからノーリーフリップアウトを決めた16歳の濱村大征が勝ち取った。
「楽天が主催するスケートボードイベント!?」と思った人も多いはず。これには昨年4月にRakuten Sportsが堀米雄斗とパートナーシップを結んだことも大きなきっかけとなっていることだろう。国内外のトップスケーターを一同に会してのコンテストというのは、日本ではなかなか見ることができない。ファンにはとっては嬉しいイベントとなった。
UPRISING TOKYOはスケートボード、ストリート種目の大会の他にも、アートイベントや、ライブパフォーマンス、フィンガーボード日本一決定戦などが開催された。
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イベント期間中には五輪代表コーチや金メダリストの西矢椛選手によるスケートボードスクールも実施された。 写真:小嶋勝美
◆【CHIMERA A-SIDE THE FINAL】日本のエース堀米雄斗が見せるスケートボードの魅力と今後の展望 織田夢海がストリートリーグ・スーパークラウンへ向けさらに加速 前編
■スケートボード界のスーパースターが勢ぞろい
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左からジェイミー・フォイ、イショッド・ウェア、堀米雄斗、シェーン・オニール 写真:小嶋勝美
今大会で注目なのはまず、そうそうたる出場スケーターたちにある。
東京オリンピックメダリストの堀米雄斗、中山楓奈を始め、ジェミー・フォイやイショッド・ウェア、シェーン・オニールなど海外のトップスケーター達が見られる貴重な大会。
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UPRISING TOKYO2023のコース 写真:小嶋勝美
大会のコースは世界的に有名なコースビルダーである、カリフォルニアスケートパークスが担当。東京五輪やオリンピック予選会場、最近ではX Games Chibaの施工にも携わった。
今回の目玉セクションとなったロサンゼルスのハリウッド高校に実在する12段ステア(階段)のハンドレールや、サンフランシスコにある伝説のストリートスポットのクリッパーレッジ、日本を代表するストリートスポットのダブルセットを再現。
今大会のルールはコース内を自由に滑走し、技を披露する60秒のランを3本行い、そのうち一番得点の高かったランが採用された。
ちなみに開催場所の有明アリーナは8月12日に開催が予定されている世界最高峰のスケートボードコンテスト、ストリートリーグの日本初開催が予定されている場所でもある。
■実際のクリッパーレッジの映像
UPRISING TOKYOが掲げるストリートカルチャーの提供を再現するかのような、ストリート色の強いコース設定となっており、往年のスケートファンもうならせるセクションが魅力。
■中山が『THRASHER』誌表紙のすべりを披露
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首位通過のトミー・フィン/キックフリップ バックサイドK(クルックド)グラインド 写真:小嶋勝美
男子の準決勝は、オーストラリア出身の34歳トミー・フィンが2本目のランで91.88点を獲得し、首位で通過。
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堀米雄斗/ラン3本目最後に見せたバックサイド360惜しくもメイクできなかったが会場を盛り上げた。 写真:小嶋勝美
シード選手となる堀米雄斗も準決勝から出場し、1本目のランで89.46点を獲得し2位で決勝に駒を進めた。
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赤間凛音/バーレーグラインド リバート 写真:小嶋勝美
女子の準決勝は2021年の日本選手権を制し、今年5月に行われたX Games Chibaで銅メダルを獲得した14歳の赤間凛音(りず)が首位で通過。
得意技のバーレーグラインド(空中で180度回転して、トラックと呼ばれる車軸を斜めにレールにかけて滑り降りる技)やフロントサイド270リップスライド(空中で270度回転してからレールの上に乗り、ボードの真ん中で滑り降りる技)といった高難度トリックを決め、76.82点を獲得した。
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中山楓奈/フロントサイドK(クルックド)グラインド 写真:小嶋勝美
東京五輪銅メダリストの中山楓奈は12段のハンドレールで、フロントサイドKグラインド(前方のトラックと呼ばれる車軸をレールに斜めにかけて滑る技)を決め、世界中のスケーター達に愛されるスケートボードマガジン『THRASHER』に日本人女性として初めて表紙になった際の滑りを彷彿とさせる滑りを見せてくれた。
※場所は同じくハリウッドハイスクールにあるステアだが、『THRASHER』の表紙は16段ステアの方で、今大会はその16段ステアの反対側にある12段ステアが再現されている。
“THRASHER”Instagramより
◆【後編】【UPRISING TOKYO】新・国際大会を制した堀米雄斗と上村葵 〜スケボー最高の瞬間と受け継がれるStyle is Everything〜
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■著者プロフィール
小嶋勝美●スケートボードライター
スケートボードライター兼放送作家で元芸人のスケーター。スケートボード歴は一応20年以上。