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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は30日(日本時間31日)、敵地で行われたオークランド・アスレチックスとの開幕戦に「3番DH・投手」で先発出場。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でMVPに輝いた勢いそのままに、6回10奪三振無失点の快投を披露し、バットでも今季初安打をマークした。しかし、後続のリリーフ陣がリードを守りきれず、エンゼルスは1-2で痛恨の逆転負け。昨季から続く悪い流れを払拭することは出来なかった。
MLB公式のデータベース「Baseball Savant」ではこの試合のWin Probability(勝敗確率)が状況に合わせて公開されており、7回時点で70%超えだったエンゼルスの勝率は最終盤で文字通り“急降下”してしまっている。
◆【実際の画像】まさに「なおエ」ぶりが伝わるグラフの急降下…開幕戦終盤に大きく変動したエンゼルスの勝利確率予想の推移
■追加点を奪えず形勢悪化
大谷の投打に渡る活躍がチームの勝利に結びつかない。もどかしい展開が、開幕戦からいきなり現実のものとなってしまった。
この試合での「投手・大谷」は安定感抜群。全93球のうちストライク55球と無難にまとめただけではなく、要所では100マイル(約161キロ)前後の速球でアスレチックス打線を圧倒した。
その後、2番手で後を継いだハーゲットは無失点で7回を切り抜けたが、8回のマウンドに上がった3番手ループが大誤算。連打であっさりと同点とされると、4番手テペラも踏ん張りきれずに勝ち越しを許した。
「Baseball Savant」による勝敗確率予想では、大谷が6回裏を投げきった時点で「エンゼルスの勝利:65%」を記録。さらに8回表2死一、二塁の場面では「75%」まで上昇したが、レンドンが空振り三振に倒れ追加点奪取に失敗すると、ここから数値も急降下。アスレチックスが同点に追いつくと一気に形勢が変わり「アスレチックスの勝利:74%」が記録され、そのままアスレチックス優位予想のまま試合は終了した。
昨季も度々繰り返されたリリーフ陣の不調による“悪夢のような展開”が、今季もこのまま繰り返されてしまうのか。仕切り直しを図るエンゼルスは4月1日(同4月2日)、MLB初登板となる藤浪晋太郎と対戦する。
◆【実際の画像】まさに「なおエ」ぶりが伝わるグラフの急降下…開幕戦終盤に大きく変動したエンゼルスの勝利確率予想の推移
◆大谷翔平、開幕戦10奪三振無失点の快投でまたもメジャー122年ぶりの新しい記録刻む
文●SPREAD編集部
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開幕戦でのエンゼルスとアスレチックスの勝敗確率推移(出典:Baseball Savant)