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野球の世界一決定戦、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は21日(日本時間22日)、日本対アメリカの決勝戦が行われる。準々決勝で登板した大谷翔平がリリーフ待機する可能性を示唆しており、アメリカ代表キャプテン、盟友マイク・トラウトとの対決が現実味を帯びてきた。普段は相まみえることのない”最強”同士の対決は歴史的な一戦になりそうだ。
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■速球に強い、典型的なローボールヒッター
WBCアメリカ代表キャプテンを務めるマイク・トラウト (c)Getty Images
トラウトはMLB通算12シーズンで、OPS1.002という圧倒的な成績を誇っている。日本の野球ファンにもすっかりお馴染みとなった”野球超人”に、果たして攻略法は存在するのか。データ解析システム「Statcast(スタットキャスト)」を紐解くと、いくつか特徴が浮かび上がってくる。
もっとも顕著なのが、典型的な”ローボールヒッター”であるという点。「低めに集める」のが強打者を抑えるセオリーだが、トラウトはことごとくスタンドに叩き込んでくる。球種別で見ると、唯一苦手にしているのがカーブで、空振り率が高く打率.200と抑え込まれている。
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(C) MLB
そして、大谷翔平が投げるカーブの指標にも注目したい。年々平均球速が上昇し、スピン量もアップ。PutAway%(2ストライク時に投げた場合の三振率)が全球種トップの34.5%を記録しており、打者の意表を突く決め球へと進化した。昨季前半戦で猛威をふるった”魔球”が、トラウト攻略のキーポイントになるだろう。
しかし相手はアメリカ打線、トラウト対策のみならず、すべての打者が要注意だ。大谷がリリーフで投げるとすれば、DH出場を途中で解除し、僅差で迎えた試合終盤に限られる。優勝がかかる最後の1イニングで、世界最高峰の真っ向勝負が見られるかもしれない。
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文●SPREAD編集部