【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編)

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【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編)
  • 【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編)

FIA世界ラリー選手権WRC)2023年シーズンは第2戦ラリー・スウェーデンが9日に開幕となる。

開幕戦ラリー・モンテカルロでは2021年の世界王者セバスチャン・オジエが優勝、昨季史上最年少王者となったカッレ・ロバンペラが総合2位を獲得するなど、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamTGR)は幸先の良いスタートを切った。迎える第2戦ラリー・スウェーデンは、雪と氷に覆われた道を走行するフルスノーイベント。1年間のブランクを経て開催された昨年大会では、ロバンペラが優勝。デビュー2戦目だったGR YARIS Rally1 HYBRIDを初優勝に導き、ロバンペラも王座獲得にむけ3連勝の第一歩を踏み出した大会だ。

◆2023年開幕戦、トヨタが1―2フィニッシュ 元王者セバスチャン・オジエが単独最多となるモンテカルロ9勝目

■トヨタ勢にとって好相性のラリー・スウェーデン

TGRにとってラリー・スウェーデンは非常に相性の良いラリー。WRC復帰初年度の2017年シーズンには、現チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラがヤリスWRCでこのスウェーデンを制覇。チームに初優勝をもたらした。その後も2019年、20年、そして22年と出場5回中4勝を挙げている。今回は、19、20、22年に続き4大会連続制覇を狙う(21年は未開催)。

完全に封鎖された凍結湖で幼少期からスノードライビングの腕を磨いてきたロバンペラは、トップカテゴリー参戦初年度だった20年の第2戦ラリー・スウェーデンで表彰台争いに加わり、総合3位を獲得。そして22年大会で優勝するなどスノーラリーを得意としてる。また、エバンスは20年大会で優勝、レギュラードライバーの2人にとって相性がよく、今回ももちろん優勝を狙う。

2022年のラリー・スウェーデンを制したカッレ・ロバンペラ (C) TOYOTA GAZOO Racing

開幕戦を制したオジエは、今シーズンも全戦ではなくスポット参戦。オジエが出走しないラリーには、勝田が3台目のドライバーとしてノミネートされる。昨年、非常に安定したリザルトでドライバー選手権5位となった勝田にとっては、新たな、そして大きなチャレンジ。勝田はこれまで、TGR WRCチャレンジプログラムによりラリー・スウェーデンに5回出場しており、R5車両(現Rally2車両)で臨んだ18年大会では、WRC2カテゴリーで日本人初優勝を飾った。また、GR YARIS Rally1 HYBRIDで出場した22年大会では総合4位となっている。

なお、今大会には、イタリア人のロレンツォ・ベルテリが、GR YARIS Rally1 HYBRIDをドライブする初のカスタマードライバーとして出場。カラーリングが完全に異なる4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDがお目見えとなる。

ラリー・スウェーデンは22年大会より、豊富な積雪を求めて北上。北部最大の都市であるウーメオーにサービスパークを置き、ステージは全面的に刷新された。雪と氷に完全に覆われた森林地帯の未舗装路を、ラリーカーは金属製のスタッド(=スパイク)が埋め込まれた、特殊な雪道専用の「スタッドタイヤ」で走行。スタッドがしっかりと氷雪路面に食い込むと非常に高いグリップ力が発生し、雪壁に囲まれたコーナーをハイスピードで駆け抜ける。

2023年ラリー・スウエーデンのコース 提供:WRC

ラリーは9日午前中にシェイクダウンが行われ、その晩19時過ぎから競技がスタート。ウーメオーの市街地近くで全長5.16kmのSS1「ウーメオー・スプリント1」が1本行われる。森林地帯での本格的な戦いは翌日10日朝からスタート。ウーメオーの西側から北側にかけ3本のステージを各2回走行。もっとも北側に展開するSS4/7「ボッツマーク」は、今年新たに設けられた新ステージとなる。そして、一日の最後にはSS1の再走ステージがSS8として設定されている。

競技3日目の11日は、ウーメオーの北側エリアで3本のステージを各2回走行。一日の最後にはSS1およびSS8のロングバージョン10.08kmの「ウーメオー1」がSS15として行われる。最終日の12日は、ウーメオーの北東で1本のステージを2回走行。その後、SS15を再走する最終ステージのSS18「ウーメオー2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。ステージは全18本で合計301.18km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1194.16km。

【後編】

◆第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(後編)

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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