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MLB公式サイトは8日(日本時間9日)、オリックス・吉田正尚がポスティングシステムを利用し、メジャーに挑戦する可能性が高まったと報じた。MLBネットワークのジョン・モロシ記者が情報筋の話として伝えたもので、記事によると今後2週間以内に正式発表があるという。吉田は以前からメジャー移籍を希望しており、球団がポスティングを認めるかどうかが焦点だった。
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■日本でやり残したことはない
MLB公式サイトは吉田について、米国でも話題になった日本シリーズ第5戦の豪快なサヨナラ本塁打でおなじみの打者であり、過去2シーズンでパ・リーグ最高のOPSを記録していると紹介。その上で、今年日本一に輝いたことで、日本球界でやり残したことはなく、新たな挑戦に踏み出すタイミングだと指摘した。
もし、オリックスがポスティングによるメジャー挑戦を認めた場合、手を挙げる球団も複数あると思われ、米スポーツサイト『Bleacher Report』は「マサタカ・ヨシダにニューヨークが関心」と伝え、ニューヨーク・ヤンキースが獲得競争に参加すると踏み込んだ。
記事は「ヤンキースの今オフ最大のミッションはフリーエージェント(FA)となったアーロン・ジャッジの引き留めにあるが、ヨシダの獲得はジャッジの動向とは無関係」と強調した。ジャッジが移籍した場合、その穴を埋めるのは、吉田に限らずどんな選手でも困難。おそらく、ジャッジの代役としての期待ではなく、今オフFAとなったアンドリュー・ベニンテンディが務めていた左翼候補の1人と見込まれる。
■左打者不足の解消につながる
また、米データサイト『FanGraphs』は、ジャッジ移籍を仮定した2023年のヤンキース打線を予想。2人のスイッチヒッターを含め、右打者が7人並ぶとした。このため、吉田が加わることで、左打者不足の解消につながりそうだ。
先述の『Bleacher Report』は、「ヨシダはキャリア通算で打率.327、OBP(出塁率).421の打者。メジャーのより良い投手に対して成績が少し落ちると仮定しても、ヤンキースに安定した打撃を提供できる」と期待を寄せた。
ポスティング解禁の報道を受け、吉田への関心が急速に高まっている。
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文●SPREAD編集部