
大谷翔平が所属するロサンゼルス・エンゼルスは23日(日本時間24日)、球団売却を検討していることを発表した。現在のオーナーであるアート・モレノ氏は、2003年3月にチームを1億8,400万ドル(約248億円)でウォルト・ディズニー社から購入。以降、20シーズンに渡って球団運営を続けてきた。米メディアは次期オーナーを予想。候補者として、すでにNBAをはじめスポーツチームを保有している人物たちの名前を挙げている。
◆大谷翔平、今オフ放出先候補5チーム エンゼルス売却で米メディアが大胆予想
■NBAウォリアーズ、ラコブ氏の名前
球団売却が発表され、衝撃が広がる中、注目はすでに“次のオーナー”に移っているということか。米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』が早速、候補者の名前を挙げている。真っ先に登場したのはNBAゴールデンステート・ウォリアーズのオーナーであるジョー・ラコブ氏。
同紙によると「ラコブ氏は過去20年間、様々なタイミングでエンゼルス、ロサンゼルス・ドジャース、オークランド・アスレチックスの買収を検討してきた」と記し、MLB進出にかける意欲の高さを指摘した。また、ウォリアーズがここ8年間で4回優勝している実績も踏まえ、「(強いチームを作る)彼の能力は証明されており、その手腕は生まれ変わるエンゼルスにも応用できるはずで、新オーナーとして魅力的な候補になるかもしれない」と記した。
ラコブ氏は同紙のメール取材に対して、「(エンゼルスを)購入するかどうか、この質問にそんなに早く答えることはできない」としつつも、「我々は良い機会をうかがっている」と笑顔の絵文字付きで返信してきたという。
ラコブ氏は先月、米地元紙『サンフランシスコ・クロニクル』の取材に応じ、「(マサチューセッツで育ち、若いころに南カリフォルニアに移った)私は、そこでエンゼルスのファンになり、アナハイム・スタジアムで7年間、ピーナッツの売り子として働いていた」というエピソードを披露。アスレチックスの買い取りに熱心と伝えられていた同氏だが、実はエンゼルス愛に溢れる一面も披露していた。
■アーセナル買収で有名なあの人も
ただ、記事は「NFLロサンゼルス・ラムズのオーナーであるスタン・クロエンケ氏が入札に参加した場合、ラコブ氏は競り負ける可能性がある」とした。クロエンケ氏は2012年のドジャース売却の際にも登場し、その際は惜しくも次点だったと言われているほか、サッカー・プレミアリーグ・アーセナルの買収でも知れている富豪。現時点で同氏はコメントを控えているという。
そのほか、ドジャースなどMLBチームの買収を検討してきたNBAダラス・マーベリックスのオーナー、マーク・キューバン氏は「エンゼルスには興味はない」とタイムズ紙に語っており、NBAロサンゼルス・クリッパーズのスティーブ・バルマー氏、NHLアナハイム・ダックスのオーナーも関心が薄いと見られている。
今回の記事は、主にエンゼルスと同じホームタウンで活動するスポーツチームのオーナーに話を聞いているが、もちろん、今後はまったく予想外の人物・組織が参入してくる可能性もある。
◆球団売却で大谷翔平の「将来見通せず」と米メディア 新オーナーの方針見極めまで去就決断できず
◆「そして誰もいなくなった」エンゼルス、今日先発シンダーガード、守護神イグレシアス、ホープのマーシュを放出
文●SPREAD編集部