
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は21日(日本時間22日)、敵地でのデトロイト・タイガース戦に「3番DH・投手」で先発。投手としては4回を投げ、1本塁打を含む5安打3失点で8敗目(10勝)を喫した。打者では1打数無安打1四球。5回2死一、二塁で迎えた第3打席で代打を送られた。その後、大谷の途中交代はウイルス性胃腸炎によるものだったことがチームから発表された。試合はエンゼルスが0-4で敗れた。
◆大谷翔平、ウイルス性胃腸炎でも先発登板 現地記者からも「オオタニじゃない」と心配の声
■いきなり特大弾を浴びる
いきなりの被弾だった。大谷は初回、タイガースの新人ライリー・グリーンに初球の94マイル(約150キロ)の直球を右中間スタンドに運ばれた。MLB公式サイトによると、打球飛距離448フィート(約137メートル)は、大谷がメジャーで浴びた本塁打の中で最長だという。
2、3回は走者を背負いながらも無失点で切り抜けた大谷だったが、4回は2死から2連続四球の後、ビクトル・レイエスに右越三塁打を浴び、さらに2失点。0-3とリードされ、この回で降板した。結局、4回を投げて5安打3失点、2奪三振4与四球で防御率は2.83となった。4回終了時の球数85は自己最多で、4与四球も今季最多。
本調子とはほど遠い投球内容だった大谷は5回に代打を送られ、試合からも退いた。その後、球団から途中交代の理由はウイルス性胃腸炎だったことが発表され、米地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」も「不安定な投球の原因について説明がついた」と記した。
■「行くしかない」とマウンドへ
大谷は試合後、ウイルス性胃腸炎について「試合前から体調に異変を感じていた」と話し、ブルペンでも調子が出なかったという。それでもマウンドに上がった理由について、「今日は先発することが決まっていた。体調が悪いからといって、それを回避するつもりはなかった。試合開始直前だったし、行くしかないと思った」と話したという。
フィル・ネビン監督代行は、大谷について「4回を投げ切ったことは、我々にとっては大きな収穫。連戦の中、大きな意味があった」とコメントし、体調不良の中でも試合を作り、リリーフ陣の投入を最小限にとどめた投球を評価した。その上で「オオタニは様々な理由からスーパーマンと呼ばれているが、今日は彼が本当に人間であることを示したね。彼は私たちと同じように病気にもなるんだ」と振り返った。
気になるのは大谷の症状と今後の予定。エンゼルスは22日(同23日)から敵地でのタンパベイ・レイズ戦に臨むが、指揮官は「後で彼に確認するつもりだし、明日、彼がグラウンドに着いたらもう一度確認する」と話すにとどめた。
◆大谷翔平、ウイルス性胃腸炎でも先発登板 現地記者からも「オオタニじゃない」と心配の声
◆「そして誰もいなくなった」エンゼルス、今日先発シンダーガード、守護神イグレシアス、ホープのマーシュを放出
◆大谷翔平、27号2ランに「MVP争いにとどまる一発」と実況も称賛 直近5試合.526の大当たりに現地記者も大興奮
文●SPREAD編集部