【プロ野球/戦力分析】立浪和義監督が就任した中日 長年課題の貧打を解消するのは…… | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【プロ野球/戦力分析】立浪和義監督が就任した中日 長年課題の貧打を解消するのは……

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【プロ野球/戦力分析】立浪和義監督が就任した中日 長年課題の貧打を解消するのは……
  • 【プロ野球/戦力分析】立浪和義監督が就任した中日 長年課題の貧打を解消するのは……

最近10年間でAクラスがわずか2回と低迷が続くチームに、待望の新監督が誕生した。厳しさを前面に打ち出す“ミスタードラゴンズ”立浪和義監督の就任で首脳陣も一新された。

ここ数年、チームは深刻な得点力不足に悩まされているが、戦力面での大型補強はなく、新監督は現有戦力の底上げで勝負する事になる。

◆中日・立浪監督が中村紀洋打撃コーチに全幅の信頼「教えることも上手い」

■左右のエースらで投手力は盤石

【投手力】

★★★★☆

先発陣は最近2年間のタイトルホルダーである大野雄大柳裕也の左右の両エースに、昨季自身初の規定回到達を果たした小笠原慎之介を加えた三本柱を形成。

さらに福谷浩司松葉貴大の中堅に、昨季チーム5位の先発数の勝野昌慶、助っ人右腕のジャリエル・ロドリゲスなどが続くが、近年ローテ候補と期待されている岡野祐一郎清水達也梅津晃大、さらに高卒2年目で一軍デビューが期待される20年ドラフト1位の高橋宏斗など、新たな選手のブレイクが望まれる。

リリーフ陣は、セットアッパーの又吉克樹がFA移籍したが、人的補償選手として実績十分の岩嵜翔の獲得に成功。祖父江大輔福敬登の左右の両輪に、昨季自己最多の48試合登板で防御率1点台をマークした藤嶋健人、さらに谷元圭介田島慎二などの実績組などコマは豊富。抑えには絶対的守護神のライデル・マルティネスが控え、投手陣はリーグ屈指の戦力を誇る。

【打力】

 ★★☆☆☆

ここ数年のチームの弱点と言える攻撃陣だが、クリーンアップ候補となる新外国人の獲得もなく、新戦力はドラフトで獲得したルーキーのみ。昨秋のドラフトで1位指名のブライト健太を筆頭に、2位以下も鵜飼航丞福元悠真と大学生スラッガーを獲得したが、実力は未知数。彼らが昨季の佐藤輝明(阪神)や牧秀悟(DeNA)のように1年目から1軍で働けるかどうか。

打線の中心となる4番のダヤン・ビシエドとトップバッターの大島洋平はある程度計算できるが、中軸候補に期待される高橋周平をはじめ、京田陽太やベテランの域に差し掛かってきた福田永将阿部寿樹堂上直倫らには、もう一段階レベルアップが必要か。

昨季ファームで結果を残した岡林勇希石垣雅海などブレイクが期待される若手もいるが、やはり根尾昂石川昂弥のドラ1位コンビが新監督の下でどのように変わるか注目したいところ。新たに就任した中村紀洋森野将彦両打撃コーチの手腕にも期待したい。

【機動力】

★★★☆☆

昨季のチーム盗塁数は60でリーグ5位。12球団ワーストの69本塁打にこの機動力では、深刻な得点力不足も納得せざるを得ない。

個人では大島の16盗塁が最高だが、注目したいのがチーム2位の15盗塁をマークした高松渡。シーズン当初は代走が中心だったが、終盤にはスタメン出場が増え、今季は二塁の定位置奪取が期待されている。さらに外野の一角を狙う岡林も昨季はファームでチームトップの17盗塁を記録しており、この2人が定着すれば機動力アップは必至だ。

【守備力】

 ★★★★☆

昨季のチーム失策数は56でリーグ2位と守備は安定している。遊撃手の京田は守備範囲が広く、二塁を守る阿部は昨季無失策で、堂上も守備には定評がある。

外野も大島は年齢的な衰えは隠せないとは言え、名手の域にあり、根尾や高松など、本来は内野手ながら外野でも好守を見せる選手もいる。捕手は定位置を確保した木下拓哉が盗塁阻止率.426とリーグ2位の強肩を誇り、控えの桂依央利も同.400と高い数字で、捕逸の数も2人で3つのみと扇の要は安定している。

【采配】

 ★★★☆☆

立浪新監督はPL学園時代からクレバーな野球観を持ち、解説者としても鋭い打撃理論が定評で長らく監督就任が熱望されていた。しかし、これまでの経験は現役時代の晩年に選手兼任コーチを務めたくらいと指導歴は少なく、実際のところは未知数と言わざるを得ない。

就任時から選手の容姿に禁止事項を設けるなど厳しい方針を示したが、このような姿勢が現在の若手選手にマッチするかは微妙なところだ。立浪監督と同様に、監督経験なしで就任時に厳しい姿勢を打ち出して成功した落合博満元監督の再現はなるのか、興味深いところだ。

◆中日・立浪新監督が就任「勝つ執念を植え付ける」 チーム再建へ「期待を感じる」

◆連覇を狙うヤクルトに潜む“死角”とは 控え層の薄さと守備力には不安あり

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記事提供:ベースボール・タイムズデータ提供:野球DB

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