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オリックス・バファローズの山本由伸は今季、18勝、防御率1.39、206奪三振、勝率.783など投手4冠を達成し、年間で最も活躍した先発投手に贈られる沢村賞も獲得。1イニングあたり何人の走者を出したかを表す数値「WHIP(Walks plus Hits per Inning Piched)」は0.85と12球団トップの数字を誇る。この数字を元に日米の投手を眺めていると、非常に興味深い。
東京五輪の決勝で好投した森下暢仁も米放送局『CBS Sports』のR.J.アンダーソン記者は「日本を支えたのは、マサト・モリシタだ」と絶賛するなど、なぜアメリカでも日本の投手が高く評価されるのかが見えて来る。
ここでは、MLBとNPBの投手を合わせた今シーズンの成績に加え、過去にメジャーデビューを飾った主な日本人先発投手の移籍前データを紹介する。
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■日米合わせて、WHIP0点台は5人のみ
山本は日米を合わせて比較してもトップのWHIP0.85で、試合の支配力が窺える。
一方で、MLBではWHIP0.86とトップの数字だったマックス・シャーザー(ロサンゼルス・ドジャース)が15勝で防御率2.45と、37歳ながらまだまだ衰えの知らない投球を披露した。また、コービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、ブランドン・ウッドラフ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、ウォーカー・ビューラー(フィラデルフィア・フィリーズ)がWHIP0点台を記録。
日本では防御率と最多奪三振のタイトルを獲得した中日・柳裕也は1.01、今季から楽天に復帰した田中将大が1.03、チームトップの12勝を挙げた日本ハム・上沢直之はWHIP1.04と安定した成績を残している。
もちろん、メジャーとプロ野球の違いは承知の上だが、こうした比較により、次にメジャーに挑戦する投手が見えて来そうだが、いかがだろう。
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文・SPREAD編集部