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前編ではタイトルホルダーとオーソクレースの明暗を分けるであろうデータについて取り上げたが、後編ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。
◆【前編】タイトルホルダーとオーソクレースの明と暗、どちらかに該当する「勝率0%」データとは
■データが導く2021セントライト記念の穴馬候補は
<穴候補1 グラティアス>
皐月賞、日本ダービーはともに掲示板外。一線級のメンバー相手では厳しい印象を受けたが、今回は前走の経験がプラス材料となりうるデータを発見した。
・前走日本ダービーで4角2番手以内【4-2-0-1】
特筆すべきはその内訳。6人気1着キタサンブラックをはじめ、4人気1着ジェネラーレウーノ、9人気2着ミュゼエイリアンと人気薄激走馬を続々と輩出しているのだ。
中山芝は京成杯を勝利した得意舞台。条件替わりでの一変には警戒すべきだろう。
<穴候補2 アサマノイタズラ>
近2走はフタ桁着順と精彩を欠く同馬。このメンバー相手で一変は簡単ではないと思われるかもしれないが、今回は週末の馬場コンディションが追い風となりそうだ。
・良馬場の成績【1-0-1-1】・稍重での成績【0-1-0-2】
時計のかかる渋った馬場がマッチしないタイプ。良馬場で唯一馬券圏外に敗れた水仙賞は直線でスムーズさを欠いた一戦だった。今回手綱を握る田辺裕信は2018年セントライト記念をジェネラーレウーノとのコンビで勝利。当時の再現に期待したいところだ。
◆【セントライト記念2021/人気傾向】上位人気想定タイトルホルダーに不安要素なし 1番人気は複勝率80%と好調
◆【セントライト記念2021/前走ローテ】連対資格がある馬のキーワードは「前走2400m組」 日本ダービーからのローテは圧巻の7勝
◆【セントライト記念2021/脚質傾向】昨年は逃げで勝利も馬券のヒントは「中団で我慢できること」
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「セントライト記念」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。