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ピッツバーグ・パイレーツの筒香嘉智外野手は29日(日本時間30日)、ホームでのセントルイス・カージナルス戦に「6番右翼」でスタメン出場。
9回裏に今季5号となる逆転サヨナラ3ランを放った。この日の筒香は3打数1安打4打点。4回裏にも左翼に犠飛を放っており、チームの全得点を叩き出した。パイレーツに移籍以降、13試合で5本塁打と活躍を続けている。
◆【実際の動画】実況も「アンビリバボー」と絶叫の場外弾!筒香嘉智、逆転サヨナラ3ランホームラン、チームメートからの祝福で“ずぶ濡れ”に
■ヘルメットを放り投げ歓喜爆発
2点を追う9回1死一、二塁。筒香はカージナルスのクローザー、レイエスが投じた初球のスライダーを強振。打球はグングンと伸び、スタンドを越えて場外に消えた。値千金の劇的サヨナラ3ラン。ダイヤモンドを一周した筒香はホーム手前でヘルメットを高く放り投げ、チームメートが作る祝福の輪の中に飛び込み、歓喜を爆発させた。
MLB公式Twitterは打球速度105.8マイル(約170キロ)、飛距離422フィート(約129メートル)を記録した一発を「ヨシ、文字通りの場外弾を放つ」と記し、PNCパークのコンコースに飛び出したボールの行方を追う映像も公開した。
■「強い打球を打つことだけを考えた」
地元紙「ピッツバーグ・トリビューン・レビュー」などが試合後の様子を伝えており、筒香は「とにかく強い打球を打つことだけを考えていました。すごくうれしい」と本塁打の場面を振り返り、続けて「チームに貢献できたことが何よりうれしいです」と話した。
パイレーツに移籍後、13試合に出場し、27打数9安打11打点5本塁打、打率3割3分3厘と活躍を続けている筒香に対して、デレク・シェルトン監督も称賛を惜しまない。MLB公式サイトによると、指揮官は「メジャーに来てから苦しんだが、マイナーに行って調整に取り組み、努力が実を結んだ。我々はその恩恵を受けている」とコメントし、努力を重ねてメジャーの舞台に戻って来た姿に感銘を受けているようだった。
■チームの雰囲気がプラスに働く
復活の要因は各所で分析されているとおり、苦手にしていた速球に対してアジャストできるようになったことが大きい。シェルトン監督が話したように、マイナーでプレーしている間の調整が成功したことは間違いないが、それに加えてチームの雰囲気が肌に合ったのかもしれない。
米地元紙「ピッツバーグ・ポスト・ガゼッタ」も会見の様子を伝えており、筒香は「監督、スタッフ、チームメートはよく冗談を言い合っていて、とても良い環境です。このチームに溶け込むのは本当に簡単でした」と話したという。
同紙はチームメートの反応も掲載しており、この日先発登板したウィル・クロウは「ヨシは本当に良いチームメートで、ロッカールームでもよく話します。彼は熱い選手で、ヨシのような良い選手を見ることは素晴らしい」と絶賛していた。
移籍後の9安打中8本が長打(本塁打5、三塁打1、二塁打2)と、持ち前のパワーを発揮している筒香。「ピッツバーグ・トリビューン・レビュー」によると、筒香は「とにかく、今はパイレーツが勝つために最善を尽くしたいだけです」と終盤戦への抱負を語ったという。
シーズン終了後にはフリーエージェントとなるが、このままの調子が続けば、明るい未来が待っているはずだ。
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文・SPREAD編集部
【 #パイレーツ 】#筒香嘉智 第5号逆転サヨナラ3ランホームラン!!美しい放物線を描く会心の場外弾です□
□メジャーでは初のサヨナラHR
□4回には犠飛 チーム全4打点を1人で稼ぐhttps://t.co/XFDi01Iyd0 pic.twitter.com/RBqy6JV2JP— MLB Japan (@MLBJapan) August 30, 2021