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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が6月30日(日本時間7月1日)、敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦に「1番・投手」で先発。立ち上がりから制球に苦しみ、1回途中7失点で降板した。防御率は3.60。
打者としては1打数無安打で打率は.277。降板後はそのままベンチに退いた。試合は2度の降雨中断を挟み約6時間の熱戦となったが、エンゼルスは9回表に7点を奪う猛攻を見せ、11-8で勝利した。
5四死球を与え自己ワースト失点を喫した大谷だが、ヤンキース打線が試合前に定めたゲームプラン通りの展開になったことを、地元放送局「SNY」が報じている。
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■大乱調で無念の降板
前日まで3試合連続アーチを放つなど、敵地ニューヨークで大きなインパクトを残した大谷であったが、この日は予想外の展開となった。
初回、先頭打者との対戦から制球に苦しみ、3者連続四球で満塁に。その後、スタントンとトーレスに連続タイムリーを許すと、1死を奪ってからも内野ゴロでの失点や押し出し四球を与えるなど大乱調。マドン監督も早々に見切りをつけ、無念の降板となった。
2/3回で被安打2、5四死球。2番手として登板したスレガースもタイムリーを浴び、大谷は自己ワースト7失点を喫した。投じた41球のうち、ストライクは約半分の20球にとどまっている。
■ヤンキース打線は「戦略を忠実に実行」
「投手・大谷」を初回で攻略したヤンキース打線だが、「SNY」の速報によると、この結果はチームが定めたプラン通りの展開であったという。
記事ではブーン監督が試合前の会見で、これまでも大谷がコントロールに苦しむ傾向があったことを受け、「しっかりストライクゾーンを見定める」と“予告”していたことを紹介。不調時には長打を狙うあまり、ゾーン外のボールを追いかけチャンスを無駄にするヤンキース打線が、この日は意識的に四球を狙うスタンスであったと解説している。
「SNY」は制球に苦しむ大谷や球審の厳しい判定といった点にも触れながら、「四球で出塁することは難しくなかったはず」とし、「ヤンキースは戦略を忠実に実行した」と振り返っている。
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文・SPREAD編集部