【プロ野球2021プレビュー】阪神、16年ぶりVへ投手陣はリーグ屈指も…課題は「野手」と「対巨人」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【プロ野球2021プレビュー】阪神、16年ぶりVへ投手陣はリーグ屈指も…課題は「野手」と「対巨人」

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【プロ野球2021プレビュー】阪神、16年ぶりVへ投手陣はリーグ屈指も…課題は「野手」と「対巨人」
  • 【プロ野球2021プレビュー】阪神、16年ぶりVへ投手陣はリーグ屈指も…課題は「野手」と「対巨人」

2019年の監督就任後、3位、2位と着実に順位を上げている阪神矢野耀大監督。チーム防御率は2019年リーグ1位、2020年リーグ2位と屈指の投手力を誇るが、打率、本塁打、得点のチーム成績がいずれもリーグ4位以下と、攻撃面が弱点となっている。


さらにリーグ連覇を果たした巨人との対戦成績が2019年10勝15敗、2020年は8勝16敗と大きく負け越しており、2005年以来となるリーグ優勝には課題が明確となっている。


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2020年のセ・リーグ順位



■2人の新加入スラッガーに注目



阪神の主な新戦力



新戦力の目玉中の目玉と言えるのが、昨秋のドラフトで4球団競合の末に獲得に成功した佐藤輝明だ。近畿大でリーグ新記録となる通算14本塁打を記録し、大学日本代表にも選ばれた左打ちのスラッガーは、大きな注目を集めた中で春季キャンプ、オープン戦と結果を残しており、評価は右肩上がり。開幕スタメン、クリーンアップの一角まで期待される。


野手でもう一人の目玉が昨年の韓国リーグで本塁打王と打点王、リーグMVPに輝いたロハス・ジュニアだ。ドミニカ共和国出身で韓国リーグの大砲と言えば2018年に所属したロサリオが思い浮かぶが、韓国での実績、評価はロハス・ジュニアの方が上。外野手としてゴールデングラブ賞も受賞したスイッチヒッターへの期待は非常に高い。


投手では、昨季途中に9年ぶりにNPBに復帰したチェン・ウェインを新たに獲得した。日米通算95勝の実績を持つ台湾人左腕は、日本での36勝中9勝が巨人戦でマークしたもの。後手を踏んでいる直接対決での好投を期待し、本人も入団会見で「Gキラー再襲名」を宣言した。


新外国人ではもう一人、昨季は韓国で20勝2敗をマークした先発右腕のアルカンタラが加入。ドラフト2位入団の左腕・伊藤将司とともに先発ローテの有力候補となっている。ただ、阪神もコロナ禍の影響で新外国人の来日が遅れており、春季キャンプで評価急上昇のドラフト8位・石井大智などにも開幕1軍のチャンスはありそうだ。


■先発、リリーフともリーグ屈指の布陣



阪神の主な投手の昨季成績



すでにリーグ屈指と言えた投手陣では、昨季クローザーを務めたスアレスの残留も決まり、万全とも言える布陣となっている。


先発陣は、セ移籍後も2年連続2ケタ勝利の西勇輝を筆頭に、秋山拓巳青柳晃洋高橋遥人と計算できる投手が揃っており、ここに復活の兆しが見える藤浪晋太郎、実績ある左腕の岩貞祐太岩田稔など、左右のバランスも取れている。


リリーフも岩崎優馬場皐輔エドワーズガンケルの両外国人、故障からの復活を目指す守屋功輝桑原謙太朗など人材は豊富で、ソフトバンクから移籍した加治屋蓮なども72試合に登板した2018年に見せた力が戻れば面白い存在になる。若手、中堅クラスにも実績のある選手が揃っており、先発争いも含めて、最後のスアレスまでつなぐ1軍枠争いは、熾烈なものになりそうだ。


■守備面の向上と攻撃力アップは両立するか



阪神の主な野手の昨季成績



解決すべきは「得点力不足」と「守りのミス」。リーグ優勝へカギを握る攻撃陣は、昨季は大山悠輔が本塁打王争いに参戦するなど、4番打者としての地位を築きつつある。ルーキーイヤーから2年連続盗塁王に輝いた近本光司の1番も確定と言えそうだ。大山の前後は外国人選手となる可能性が高いが、新加入のロハスに加えて昨季19本塁打、64打点のサンズ、勝負強い打撃には定評のあるマルテとの争い。ここにルーキーの佐藤輝が開幕後も快音を響かせ続けることができれば、打線はさらに強力なものになる。


守備面では、2年連続で両リーグワーストの失策数の改善も大きな課題となっている。センターラインは捕手の梅野隆太郎、中堅手は近本で固定できそう。注目は二遊間争いで、守備面を考えると糸原健斗木浪聖也が一歩リードしているが、打撃では北條史也、総合力で巨人から移籍した山本泰寛、走力では植田海、若手の小幡竜平など、多士済々の顔ぶれが揃う。ルーキーの佐藤輝は内野手登録だが、外野起用も有力となっている。今年で40歳になる糸井嘉男や16年新人王の高山俊など、外野争いにも注目。


あとは矢野監督がどう判断するか。誰をどう起用するか。その中でチーム一丸となれるか。指揮官としての説得力も必要となってくる。


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記事提供:ベースボール・タイムズ
データ提供:野球DB

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