【競馬】「弥生賞」ダノンザキッドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン! | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【競馬】「弥生賞」ダノンザキッドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

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【競馬】「弥生賞」ダノンザキッドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!
  • 【競馬】「弥生賞」ダノンザキッドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

先週の中山記念はこのコラムで「S」評価したヒシイグアスが勝利。「プラスワン!」として取り上げたケイデンスコールがインでの絶妙な立ち回りから勝ち馬にクビ差の2着と健闘してくれました。


さて今週は皐月賞トライアル・弥生賞の有力馬の中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン」として調整面から狙える穴馬もご紹介。


このコラムがみなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。


◆【穴馬プラスワン!】「鞍上との意思疎通で狙う」総合評価「A」の伏兵は……


■ダノンザキッド


【中間調整】無傷の3連勝でホープフルSを制覇。その後は放牧に出され、2月5日に栗東へ帰厩し弥生賞からの始動を念頭に調整が進められてきた。2月7日に坂路15-15をこなし、2月10日に併せ馬で終いにしっかり伸びることができたあたり牧場でもそこまで緩められずいい過ごし方ができていたようだ。以降坂路とコースを併用して順調に乗り込まれており、まだ一抹の緩さは感じさせるものの世代最上位のバネとセンスで十二分にカバーできるところをアピールしている。栗東CWでの1週前追いには主戦・川田騎手が騎乗し、7Fから時計を出すという意欲的なメニューを消化。緩さがある分を考慮して鞍上はガツガツと攻め込まなかったが、それでいて3F38秒4-1F11秒7(強め)の切れ味を披露できたあたり、やはり器は何枚か抜けている印象がある。


【最終追い切り】1週前で速い時計を出しているので、レース当週は控え目に息を整える程度の内容で十分だった。全く力みなく先行していた準オープン馬に接近すると、ダノン鞍上は先行相手の仕掛けを待つ余裕を見せる。先行相手のギアが上がったタイミングで促されると、あっさり突き抜けて結局3馬身差の先着フィニッシュを果たした。抜け出してフワっとするような面も見せず、実戦を強く意識した極上のパフォーマンスをだったと言える。


【見解】心身の鍛錬は1週前までに完了させ、最終追いでは実戦感覚を研ぎ澄ますのに注力できたのは大きい。まだ成長余地を残していそうだが、高いセンスは相変わらずだし、2歳時より全体的にパワーアップした感もある。本番は先に控えるが叩きに徹した“前哨戦仕様”ではなく、2歳王者として勝利だけを見据えた仕上げだ。


総合評価「S」


■シュネルマイスター


【中間調整】中山芝1600mの1勝クラス特別・ひいらぎ賞を勝ち、これで2戦2勝とまだ底を見せていない。その後は放牧に入り、問題なく過ごせていることから1月末の時点で弥生賞行きが決定。2月10日に美浦へ戻り、このレース一本に絞った調整が進んでいる。2月12日に帰厩後の初時計を出したが、ここでウッド3F40秒1-1F12秒6を楽にマークできており、牧場でもほとんど緩められず乗り込みが順調だったようだ。以降ジワジワと負荷を強め、馬の意識が実戦モードに切り替えられていく。1週前追いには嶋田騎手が騎乗し、ウッドコースで3頭併せ。先に行く相手2頭に対してムキにならずスッと並び掛けると、最後に若干だけ促されて3馬身抜け出しての最先着を果たしている。


【最終追い切り】最終追いにも嶋田騎手が騎乗し、総仕上げを担当。美浦ウッドで準オープン馬を追う併せ馬だったが、唸るような勢いでコーナーを回り追い出す相手を見ながら終始手応えで圧倒。真一文字の走りを見せ併入した。ちょっとでも促せば突き放せそうな感があり、本番でどれだけ弾けてくれるのか楽しみになる併せ馬だった。


【見解】1500m、マイルと2連勝。今回は距離克服が課題だが中間は落ち着いた姿を見せているし、前走で包まれてそこまでエキサイトしなかった精神力の強さもある。目下のデキの良さも含めて考えれば2000mまでならなんとかなりそうだ。馬体も更に逞しくなっており、上位進出を意識できる状態。


総合評価「A」


■タイトルホルダー


【中間調整】前走・ホープフルSでは好位先行から4角で不利がありながらまずまずの粘りを見せて4着と健闘した。その後厩舎でしばらく様子を見られ、年明けにいったん放牧。その後弥生賞を念頭に2月頭に美浦へ戻っている。帰厩初時計だった2月7日の坂路追いで1F13秒3(馬なり)を出せており、短期放牧で緩んだ雰囲気は感じられない。続く11日にはいきなり坂路4F51秒0-1F12秒0(馬なり)をマーク。1週前は横山武騎手を背に古馬オープンに対し追走先着、時計は破格と言える5F65秒0を馬なりで出すなど活気の良さは強調できる。


【最終追い切り】疝痛があり、水曜予定の最終追いは木曜にスライド。ウッドで横山武騎手を背に単走、馬なりで楽に進ませる内容だった。疝痛の影響というより、十分に仕上がっているのでこの程度でいいという判断だろう。先週から装着を試したクロス鼻革の操縦性を確かめるのに主眼を置いた内容だった。ラストだけ弾けさせられたが、気持ちが乗って時計以上の鋭さあり。


【見解】ホープフルS後に年明けまで厩舎に置き、そこからの短期放牧。帰厩後2本目の時計でいきなり猛時計をマークし、その後も速い時計を連発しているよういそこまで大きくリセットはされなかったよう。休み前の2歳時の勢いを維持と言えるが、反面、成長度合いという点では気がかりだ。あと、疝痛で1日最終追いをズラしたのも気になるところ。万全とまでは言い切れない。


総合評価「B」


◆【穴馬プラスワン!】「鞍上との意思疎通で狙う」総合評価「A」の伏兵は……


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著者プロフィール


西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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