今季からシニアデビューしてグランプリシリーズのスケートアメリカ、中国杯を連勝した女子フィギュアの新星、アンナ・シェルバコワ選手が、オリンピックチャンネルのカメラをロシアの自宅に招いてインタビューに応じた。
愛猫マフィアを抱きながら玄関で出迎えたシェルバコワ選手は、スケートを始めたきっかけや、リンクメイトのアリョーナ・コストルナヤ選手との関係、そして2022年の北京冬季オリンピックへの思いを語っている。
氷の上では大人のスケーターとして
15歳にして世界中から注目されるシェルバコワ選手は、スケートを始めたきっかけにお姉さんの存在があったと明かした。
「姉がスケートをしていたので、私も3歳半でフィギュアスケートを始めました。ピンクパンサーをテーマにしたプログラムが最初です」
ソチ・オリンピック、平昌オリンピックのメダリストを育てたエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事しているシェルバコワ選手は、「彼女はとても勤勉で、私が達成すべき目標を設定し、それを私たちにも教えてくれます」とコーチについて語った。
シェルバコワ選手は「自分をファイターだと思っている」と、リンクに立つときの心構えを話した。
「氷の上では、より多くのキャラクターを見せ、それぞれの要素のためにファイトする必要があります。コーチが教えてくれたのは、この『おとなしい女の子』を氷の上に持ち込まないことです」
氷の上では大人のスケーターとして表現することを意識しているとも語る。
「私は脆くて小さく見えるかもしれませんが、同時に、氷の上では本格的な大人のスケーターとして見せるようにしています。氷上の小さな女の子としてではなく」
強力なライバルの存在が励みになる
現在9年生(日本の中学3年生に相当)のシェルバコワ選手は、練習で忙しく学校には通えていないが、勉強の遅れを取り戻そうと自宅学習に励んでいる。ロシアの教育制度では9年生の終わりに卒業試験があるため、学業でも気を抜けない。
同年代で共にトゥトベリーゼコーチから学ぶコストルナヤ選手とは、プライベートでも仲がいい。コストルナヤ選手から「知的」と評価されたことは素晴らしいが、同時に珍しいことでもあるとはにかんだ。
「確かに大きなライバルは存在しますが、ライバルは常にいるものです。少しプレッシャーになりますが、同時にもっと頑張らなくてはと励みにもなります。2022年の北京オリンピックに出場し、そこで我が国を代表できたら光栄ですね。でも、そこまで先のことは見ないようにします。それは長期的な目標であり、私の夢です」