
10月20日、『ラグビーワールドカップ2019日本大会(W杯)』で史上初のベスト8入りを果たし、南アフリカとの準々決勝に挑んだ日本代表。前半こそ3-5と競った展開を見せたが、後半は地力の差を見せつけられ、最終的には3-26で敗れた。
この試合でプレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選出されたのが、南アフリカ代表のスクラムハーフ(SH)、ファフ・デクラーク選手。
巨漢揃いの南アフリカ代表の中では小柄な身長172cm。だが正確なパスと無尽蔵のスタミナでゲームをコントロールし、自らトライも決め、日本代表を圧倒した。
◆【リーグワン】2023年シーズンの目玉は南ア代表、ファフ・デクラークで決まり!

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2016年に代表デビュー、2018年には年間最優秀選手候補に
デクラーク選手は2014年にスーパーラグビーのライオンズからデビュー。2016年には南アフリカ国内リーグのゴールデンライオンズでプレーした。2017年からはイングランドのセール・シャークスに所属。
2018年にはワールドラグビー年間最優秀選手賞の候補にもノミネート。世界を代表するSHへと成長した。
南アフリカ代表に初選出されたのは2016年。W杯は今大会が初出場となる。体格の差をものともしない果敢なプレースタイルには、ラッシー・エラスムスHC(ヘッドコーチ)も厚い信頼を寄せる。

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W杯日本代表戦でPOMに選出
そして迎えた10月20日、W杯準々決勝の日本代表戦。
前半戦では味方がたて続けにミスをおかし試合の流れを掴みきれない中、攻めに守りに駆け回ったデクラーク選手のプレーは、日本代表にチャンスを与えなかった。
後半には勝負を決定づけるトライを自ら決め、まさにゲームを支配。日本のファンにも強烈な印象を与える活躍で、この試合のPOMに選出された。

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この試合の @Mastercard Player of the Matchは、南アフリカ代表9番のファフ・デクラーク□
プレゼンターは @YoshikiOfficial さん□
@MastercardJP
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試合後には日本代表の戦いぶりに対してもコメント。「日本のプレーヤーも本当によくやっていた。ディフェンスが大変だったが、勝利を収めることができた」と健闘を称えた。
正確なキックも持ち味

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デクラーク選手は、攻守における果敢なプレーだけでなく、相手が嫌がる正確なキックも持ち味。
日本代表戦でもキックを多用し、相手陣地の深い位置まで何度も蹴り込むことで相手のディフェンスにプレッシャーを与えた。
長いブロンドヘアがトレードマーク

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そんな、デクラーク選手のトレードマークは長いブロンドヘア。
W杯の公式インスタグラムもその美髪に注目し、デクラーク選手が髪を振り乱す様子をシャンプーのCMに見立てて公開している。
こうしたネット上の話題についてデクラーク選手自身は、「とても楽しんでいるものもある。ユーモアたっぷりだしね」と語っている。
またデクラーク選手がスクラムの中にボールを入れる際には、ボールを指先でクルクルと回す姿が見られることもあり、彼の代名詞のひとつになっている。
日本代表を破った南アフリカ代表は、10月27日に開催された準決勝でもウェールズ代表を19-16という接戦の末破った。これでW杯3度目の優勝まであと1勝。
決勝では、準決勝で絶対王者ニュージーランド代表を破ったイングランド代表と対戦する。決勝戦でも躍動するデクラーク選手の活躍に要注目だ。