吉田実代、初の世界挑戦にして悲願のチャンピオンに 試合後の控室で言葉にした“感謝” | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

吉田実代、初の世界挑戦にして悲願のチャンピオンに 試合後の控室で言葉にした“感謝”

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吉田実代、初の世界挑戦にして悲願のチャンピオンに 試合後の控室で言葉にした“感謝”
  • 吉田実代、初の世界挑戦にして悲願のチャンピオンに 試合後の控室で言葉にした“感謝”

6月19日(水)、幕張メッセ イベントホール(千葉)でSANKYO presents LIFETIME BOXING FIGHTS2が行われた。


WBO女子世界スーパーフライ級王者決定戦のリングに立った吉田実代選手(EBISU K’s BOX)は3-0の判定でケーシー・モートン選手(アメリカ)を下し、初の世界挑戦にして悲願の世界チャンピオンに輝いた。


試合後は娘の実衣菜ちゃんをリングに上げて


試合は終始、吉田選手が優勢の状況で進んでいった。


ボディを中心に相手に対して攻勢を強めてペースを握っていくと、相手はKOを狙おうとパンチが大振りになっていく。


その状況で吉田選手は冷静に細かいパンチを繰り出し、相手の足を止めながら有効打をほぼ受ける事なく10Rを戦い抜いた。


KO勝利とはならなかったものの、判定では100点満点のジャッジが二人出るなど内容と結果の両面で完勝といった一戦だった。


試合後は娘の実衣菜ちゃんをリングに上げ、インタビュー中には涙を見せながら喜びに浸っていた。実衣菜ちゃんも嬉しさや様々な感情が高ぶって号泣。


その様子を肌で感じた会場は優しさで溢れ、温かい雰囲気に包まれた。


支えてくれた人たちに感謝


控え室に戻り、世界チャンピオンになった感想を求められた吉田選手は率直にこう答えてくれた。


「11年間格闘技をやってきて色々な事があったんですけど、その時その時に支えてくださった方々がいて、世界チャンピオンになれて、みんなに本当に感謝しています。娘にもそうだし、本当にありがとうございます。少し緊張はしていましたけど、この試合を楽しもうって言い聞かせていました


吉田選手と共に苦楽を過ごしてきたジムの加山利治会長は、ここまでの道のりを「あっという間でした」という言葉を使った上で自身の気持ちを語ってくれた。


「本当によくやってくれたなと思います。デビューからきついマッチメイクをしてきましたが、時には泥臭くもしっかりと頑張ってくれました。子どもが産まれて(リングに)カムバックしてからもハードに戦って、上手ではないですけど試合を重ねていくにつれて強くなっているのは感じていました。本当に良かったです」


二人三脚で突き進んできた、世界チャンピオンまでの道のり。吉田選手は会見の途中、加山会長にチャンピオンベルトを巻いた。これは吉田選手のもう一つの夢でもあった。


加山会長は驚いた様子を見せながら「恥ずかしいよ」と照れながらベルトを巻き、控え室は笑顔に包まれた。


最後に吉田選手は今後に関して、「獲得したタイトルを防衛すること先決」と答えてくれた。


しっかりと防衛していくことが一番なのかなと思っています。今後、もっと強い相手が私と戦いたいと出てくると感じていて。そういう人たちに対してもしっかりと勝てるように努力をしたいです。ここがゴールではなくて、ここからスタートだと思っています


悲願の世界チャンピオンになった吉田選手。ここからがスタートと言うように「戦うシングルマザー」はさらに強さを増していくであろう。


≪文・取材≫鳴神富一


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