「シューズは10%の影響力がある」東京マラソン王者ウィルソン・キプサングが思う“良いシューズ”とは | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

「シューズは10%の影響力がある」東京マラソン王者ウィルソン・キプサングが思う“良いシューズ”とは

オピニオン ボイス
『adizero SPEED SUMIT 2018』に参加した昨年の東京マラソン王者ウィルソン・キプサング
  • 『adizero SPEED SUMIT 2018』に参加した昨年の東京マラソン王者ウィルソン・キプサング
  • 『adizero SPEED SUMIT 2018』に参加した昨年の東京マラソン王者ウィルソン・キプサング
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  • 「シューズは10%の影響力がある」東京マラソン王者ウィルソン・キプサングが思う“良いシューズ”とは
  • 「シューズは10%の影響力がある」東京マラソン王者ウィルソン・キプサングが思う“良いシューズ”とは
  • ニューヨークシティマラソン(2017年11月5日)
  • 「シューズは10%の影響力がある」東京マラソン王者ウィルソン・キプサングが思う“良いシューズ”とは
昨年の東京マラソンを2時間3分58秒という驚異的なタイムで、優勝を果たしたウィルソン・キプサング。

軽快な走りでいくつものゴールテープを駆け抜けてきた彼のシューズには、常にアディダスの3本線が刻まれていた。マラソン通算9勝をあげたトップランナーが1月21日、東京の明治神宮外苑で行われたランイベント『adizero SPEED SUMIT 2018』に参加し、一般ランナーとともに東京を駆け抜けた。イベントの合間に、話を伺った。

--:今回のイベントで一般のランナーと走りましたが、何か得るものはありましたか?

一般のランナーと走るのは今回が初めてでした。一緒に走ることを楽しみにしていた気持ちや速く走りたいという気持ちが伝わってきて、多くのことをシェアできたのではないかなと感じます。

--:その中で青山学院大学のランナーとも走りました。昨年の来日時には、青山学院の一日コーチを務めましたが、その時から変化は見られましたか?

前回はディスカッションがメインでしたが、前回話したことをきちんと受け止め、熱心に取り組み、速く、強くなっていたように感じました。彼らも早いペースで走ることができるランナーへ成長したことを感じました。



--:駅伝を見たことは?

見たことはあります。大変タフなレースであり、箱根駅伝に参加する選手はハードにトレーニングを重ねていると思います。

--:機会があったらやってみたいと思いますか?

はい。チャンスがあればぜひ。もし強いチームを持てるのであれば、勝つチャンスがあると思います。

--:シューズの話をお伺いします。adidas adizero sub2の履き心地は?

私が履いた中では一番ベストなシューズだと思います。軽いのに履き心地もよく、ブーストも搭載しています。通気性に優れているので脚が暑くなることがありません。

--:シューズによって走りは変わりますか?

トレーニングを重ねていて万全な状態でも、シューズが良くなければパフォーマンスに大きく影響されてしまいます。反対に、シューズがうまく重なり合えばパフォーマンスがよくなります。シューズには10%の影響力があると思っています。

ニューヨークシティマラソン2017にて


--:キプサング選手が思う良いシューズとは?

まずは軽量であること、履き心地がいいこと、グリップ性が優れていること、屈伸性があり柔らかいこと、底がきっちり曲がるもの、フレキシビリティがあるもの、全部が締まったものではなく通気性がよく、固くてきっちりしているものだと思います。



--:過去に2度日本のレースに出ていますが、日本を走った感想は?

琵琶湖マラソンはコースの新記録を樹立し、未だに破られていません。東京マラソンでは優勝することができました。天候がよかったこともありますが、みなさんがスポーツに対して愛情、感謝の気持ちを持っていることを感じることができたので、大変走り心地がよかったです。

--:レース選びの基準は何ですか?

そのシーズンで自分が何にフォーカスしていくかで決まります。ホノルルに関しては、本来はニューヨークマラソンに出場するつもりでしたが、悪天候で中止になってしまいました。(※)しかし、準備は整っていたのでどこかで走りたいと思い、他に選択肢がなくホノルルを走りました。

(※)2012年のニューヨークシティマラソンがハリケーンの影響で中止になった。

--:キプサング選手にとって、走るモチベーションとなるのは?

とにかく常にベストを尽くすことです。前回よりも速く走りたい、その気持ちがある限りはもっともっと努力しようと思えます。


イベントの翌日22日、今年の東京マラソンへの参加が発表された。2時間2分57秒の世界記録を超えることができるのか。はたまた、シューズの名前でもある”sub2”達成なるか。35歳の走りに期待だ。

■ウィルソン・キプサング(ケニア)
2010年のパリマラソンでフルマラソンデビューし2時間7分13秒で3位に入ると、2013年のベルリンマラソンで、2時間3分23秒の世界新記録を樹立。2017年2月26日開催の東京マラソンに出場し、日本国内のマラソンレースとして初の2時間4分の壁を破る2時間3分58秒で1位となる。2011年のびわ湖毎日マラソン以来となる日本での2度目の優勝を果たしてマラソン通算9勝目を挙げた。今年2月に行われる東京マラソンに2度目の出場を予定している。
《山本有莉》

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