記者会見の題名は、「チームTAKAO実行委員会」発足決起集会。TAKAOとは、中央線の快速電車の終着駅で知られる高尾のこと。今回、この記者発表に、田中、チャーリー、仲川のほか、フラチナリズムのタケウチカズヒロ(Ba)、料理研究家の大久保晴美氏らが登壇。全メンバー、八王子出身や八王子に深い関係のある人たちだ。
彼らは、9月に行われる地元初フェスとなる「TAKAOフェスタ2017」のチームリーダーを務め、それぞれにフードチームリーダー、健康同、ライフスタイル同、ファッション同、アート・ミュージック同と肩書を持つ。
同フェスは、大和ハウス工業が手がける八王子市最大級ショッピングセンター「イーアス高尾」(6月22日開業)の敷地を利用して行われる。この日、イーアス高尾の高野匡哉支配人や、同フェス運営事務局の小安武氏らも登壇した。
◆田中雅美、オリンピアン量産母校を想う
シドニー五輪競泳女子銅メダリストでスポーツコメンテーターの田中雅美は、八王子高校、中央大学法学部(八王子市内キャンパス)卒業と、学生時代をこの地で過ごしたひとり。冒頭のコメントは“八王子づくし”だ。
「生まれは北海道だけど、中学卒業と同時に八王子のスイミングクラブ、八王子高校、中央大学八王子校舎に通い、ここに7年間住んでいた。アトランタ五輪、シドニー五輪も、八王子に住んでいるときに出場した。大学時代は、高尾山にもよく登った」
「八王子は、大学や高校が多く、学業の街というイメージ。健康チームリーダーとして見ても、たくさんのスポーツができる環境がある。そういうところを利用して、市民のみなさんに生きがいを与えられるようになりたい」
八王子市制100周年という節目をむかえ、北島三郎らが率いる応援団にも入る田中は、ゆかりの著名人をあげてこう伝えた。
「西東京のなかでは、最も盛んな街だと思う。バレーボールや野球とか。そう、母校が甲子園にも出場した。ここから何人ものオリンピアンも輩出した。柔道では小川直也さんも同じ高校。ここはスポーツに集中できるような地。北海道の田舎から東京へ出てくるとき、みんなに『だいじょうぶ?』って言われたけど、山に囲まれた八王子の街を見たとき『だいじょうぶだ』って思った」
◆チャーリー礒崎やフラチナリズムの男目線
八王子で生まれ育ち、現在も在住中のチャーリー礒崎は、高校卒業後、実業団マウンテンバイク(MTB)チームに所属。95~96年は、マウンテンバイク選手権日本代表に選ばれ、優勝経験を持つ。
「八王子に生まれて、育ちもずっと八王子。ぼく自身、自転車のプロとしてやってこれたのは、高尾の地があったから。アート、芸術、スポーツ、自転車、子育て分野などでももっと活躍したい。もっともっと住みよい街づくりに貢献していきたい。しかもこのイーアス高尾は、個人的にも楽しみ。住んでるところも近所なので」(チャーリー)
八王子・札幌・高知を拠点とし、八王子観光PR特使も務めるマルチロールバンド「フラチナリズム」。そのベースを担当するタケウチカズヒロは、「音楽がすごく盛ん」と八王子のイメージを伝えていた。
「尊敬してあこがれるような、八王子出身のミュージシャンがいっぱいいる。ほかの街と比べて、八王子は活動的な街にも感じる。『ぼくたちが』というよりは、八王子のミュージシャンが一丸となって、フェスを盛り上げられたらなとも思う」(タケウチ)
「それこそ、全国で活躍されてて、何万人と集めるアーティストも多い。北島三郎さんがトップにいるけど、いいサイクルになるんじゃないかな。音楽の才能のサイクルがね」(タケウチ)
◆仲川希良は森で感じた着こなし方を意識
多摩美術大学の八王子キャンパスに通っていたという仲川希良は、大学生時代を「あまり良い学生ではなかった」と前置きしてこう伝えていた。
「校舎のすぐそばにある森に入って、ボーっとして頭をリセットしたり、本を読んだりしていた。こういうひとときも大事なことだなと実感した日々があった。モデルの仕事は高校時代からで、大学を卒業してからアウトドア業界に深く関わり、ファッションにも深く意識するようになった」(仲川)
「そこで感じたのは、安全に過ごせる服。かつては、着飾ったり無理をして自分をよく見せようと思ったときもあったけど、アウトドアに関わるようになって、心地よく安全な服を意識するようになった。緑が豊富なこの街で、楽しく自分らしく過ごせるファッションは何か、をいっしょに考えていきたい」(仲川)
また、八王子在住の料理研究家 大久保晴美氏は、「自然豊かな八王子に暮らして25年。家庭で3人の子どもを育てた地である八王子が大好き。とくに高尾山。ここに新しいショッピングセンターができるのを、楽しみにしている」と伝え、蕎麦や地元野菜の魅力についても触れ、「ワンプレートが独自に発展していくとおもしろい」と“八王子メシ”の今後のヒントを語っていた。
6月22日開業のイーアス高尾は、高尾駅から徒歩6分の地に立つ、「地域密着にこだわった市内最大級ショッピングセンター」。
食品、スポーツ、家電、ホームセンター、ベビー用品など、120店舗が集結。高野支配人は、「オープン一か月前ということで大詰めの段階。地域から期待されていることを実感している。こうした大型商業施設は、商売だけでなく、積極的な社会的貢献が必要。
9月開催の『TAKAOフェスタ』は、CSR(Corporate Social Responsibility)からもう一歩踏み込んで、CSV(Creating Shared Value)という観点で取り組みたい」とも話していた。
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