ナイキは、ランニングシューズ「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」を6月8日(金)より発売する。
「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」は、ナイキ ズームX フォームにより、超軽量で反発性のあるクッショニングを提供するシューズだ。
フルレングスで硬く曲線的なカーボンファイバー(炭素繊維)のプレート、かかとと前足部に発泡ゴムを搭載する。開発は、2013年6月にスタート。ほとんどの時間が、シューズの底の部分であるツーリング開発のための科学的研究に費やされている。
ツーリングの特徴は、超軽量で柔らかく、最大85%のエネルギーリターンを実現できる新しいズームXフォームだ。カーブのついたカーボンファイバー(炭素繊維)のプレートがフォームの中に入っており、ツーリングの硬度を高め推進力を生み出す。この組み合わせで、現在ナイキが展開している最速のレーシングシューズ「ナイキ ズーム ストリーク 6」と比べ、ランニング効率が平均4%改善されている。
ロサンゼルスで行われたリオに向けたマラソン予選で、ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%を着用したエイミー・クレイグは1位、シャレーン・フラナガンは3位を獲得。フラナガンとクレイグは、リオのマラソン予選の直前となる2016年1月に、ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%の試作品を受け取った最初の女子アスリートたちだ。
今はこのシューズに夢中になっている彼女たちだが、最初はそうではなかったという。フラナガンは「初めて見たとき、かかとがとても高くなっていて、スマートにも速そうにも見えませんでした」と言い、クレイグも「普通のレーシングシューズよりも分厚く、バランスが崩れてしまうのでは?と思いました」と話す。
しかし、クレイグはシューズを履いて軽く5マイルほど走ったときのことを「最初の2歩ぐらいはおぼつかない感じでしたが、すぐにぴたりとはまり、軽く弾むように、シューズが私を前に動かしてくれるように感じました」と振り返る。
フラナガンは、「とてもクッション性があり、軽く、型崩れもせず、地面からの反発性をよく感じることができます」とナイキズーム X クッショニングの反発性についてコメント。
フラナガンはこのシューズを手に入れて以来、自己新を2度更新。2016年には、ボストンで10kをそれまでの自己記録31分03秒を上回る30分52秒で走り、大会記録の31分04秒も更新した。ハーフマラソンの自己記録も、それまでの記録よりも40秒早い1分07秒51に更新。クレイグも同じレースで、自己記録を90秒上回る1時間09分50秒でフィニッシュしている。
マラソン2時間切りを目指すイノベーションプロジェクト「Breaking2」のレースでは、エリウド・キプチョゲ、ゼルセナイ・タデッセ、レリサ・デシサの3人が、ヴェイパーフライ 4%システムをもとにしたオリジナルモデル「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート」を着用。マラソン2時間の壁に挑戦した。
《美坂柚木》
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