台湾 嘉義県、阿里山――自転車好きはヒルクライム、鉄ならば阿里山森林鉄道で知られる山岳地。バナナやアロエなどの、うっそうとした森を右へ左へカーブしながら山を登る魅力が潜むが、この地名はいま、コーヒー好きに注目されている。
台湾コーヒーの「阿里山珈琲」だ。店内に入ると、緑に囲まれたチェア、赤い提灯、和洋折衷のインテリア、そして足湯……。どこか九分茶房にも似たミニ阿里山が広がっている。
このミニ阿里山フロアは、希少価値があるといわれる阿里山珈琲が試せるほか、台湾の代表的スイーツ「豆花」（トウファ）が楽しめる。コーヒーカップも「台湾の焼き物を用いた」という。メニューを監修したのは、BABON patisser（たまプラーザ）の牧野浩之シェフ。
「生産量が極めて少ない台湾コーヒー。南米をはじめ、ほかの生産地にはない、上品で濃厚な甘みと香りを持つ。この阿里山珈琲を専売で仕入れた。この阿里山珈琲にマッチしたオリジナルの『台湾コーヒーブランマンジェ』も味わって」
「豆乳を使用したヘルシーな台湾スイーツ『豆花』に、横浜流のエッセンスを加えた新感覚スイーツに。ふわふわの食感が新しいメレンゲと、カラフルでフォトジェニックなフルーツをトッピングした『横濱豆花』と、台湾伝統の味『台湾豆花』も試してみて。また、台湾豆花は無調整の有機豆乳100%使用。現地の伝統的な豆花をオリジナルで再現。自家配合のきび糖シロップと豆花、甘さ控えめのつぶあん、もちもちの白玉の、相性を確かめてほしい」
店内には、こうしたスイーツと足湯を楽しむ女子グループや、「桃園からやってきた」という台湾人ファミリーの姿もあった。
