イギリスのテリーザ・メイ首相が3月29日、同国の欧州連合(EU)離脱を正式に通告した。EUとの交渉期間は2年。この間にイギリスの利益を最大化できるかが交渉の焦点だ。
2016年の国民投票で決まったEU離脱。これをマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、国民が自分たちで決められるのは素晴らしいことだとしている。
「私が何より素晴らしいと思うのは、この国では投票ができることだ。君たち自身が決めることができる。民主主義はそういうものだ。それができる場所は多くはない」
グアルディオラ監督がスペインでもカタルーニャ地方の出身であることを考えると、この発言はとても重い。スペインとは17の自治州から構成されている国であり、各地が独自の文化や言語を持っていて独立心が非常に強い。バルセロナがあるカタルーニャでもスペイン語のほかに、カタルーニャ語が公用語として認められている。
2010年代に入ってからは独立運動が盛んになり、デモを繰り返したほかスペイン中央政府に意思を届けるための住民投票も行われた。グアルディオラ監督も独立賛成を表明してきた著名人のひとりだ。
もちろん羨んでばかりもいられない。EUから離脱するということはボスマン判決の恩恵が受けられなくなることを意味し、今後は選手の獲得に苦労することも予想される。
「仕事とルールは全員にとって同じでなければならないと思う。サッカーが例外である理由はない。弁護士や建築家がイングランドに来て仕事をすることができないのに、サッカー選手だけが可能であるべきだろうか?」
《岩藤健》
page top