サイクルモードはロードバイクやクロスバイク、MTBなどの完成車をメインに、最新自転車アイテムが展示されるばかりでなく、自転車の性能を体験できる試乗コースが設置されるなど体験型スポーツバイクエンターテインメントショーとして定着している。
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スポーツバイクの乗り方をアドバイスするコーナーもある
近年は大手ブランドが相次いで出店を撤退し、サイクルモードは新たな施策を模索していた。昨年はマンガ家・渡辺航が描く自転車ロードレースを題材にした『弱虫ペダル』とコラボし、減少傾向だった観客数を増加に転じさせた。新たな自転車愛好家として「アニヲタ」と総称される層が押し寄せてきたのである。
『弱虫ペダル』のキャラが使用する自転車やヘルメットなどの用品は実在のもので、それが飛ぶように売れているのが特徴だ。前回のサイクルモードでもマンガ内の人気キャラが愛用するブランドのブースは長蛇の列だった。自転車は世界各国で愛着のある身近な存在としてだれもが接するものではあるが、こういった日本の潮流は極めて例外的な独自の文化。日本の自転車人気はこれまで男性がけん引してきたが、若い女性の参入で一気に華やかになったことは大歓迎だ。
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電動アシスト自転車の老舗、ヤマハPASもスポーツモデルをチューンナップ
今年のブースでは「スポーツツーリズム」「スポーツeバイク」「デジタルギア」が際だった。近年徐々に地方都市のブース出展が増加し、サイクリングの目的地としてその魅力をアピール。eバイクは電動アシスト自転車のことで、これまでの一般自転車のイメージを刷新し、アクティブに走り回れるスポーツバイクに小型ユニットを搭載した。さらにはウェアラブル端末、コンピュータ連動でバーチャルトレーニングできる室内トレーニングマシンなども注目されていた。