ロシアのリオデジャネイロ五輪除外を見送った件について、国際オリンピック委員会（IOC)は厳しい批判を受けている。トーマス・バッハ会長は7月31日に行われた理事会後、会見に出席して「ベストは尽くした」と語った。
ロシア陸上界で組織ぐるみの大規模なドーピングが行われていると告発を受けたことに端を発する騒動。一時は陸上のみならず全競技でロシア選手の参加が見送られる可能性もあった。だが最終的にIOCは、ロシア選手の出場可否は各競技の国際統括団体の判断に委ねるとした。
「IOCがロシアの圧力に屈した」「バッハ会長はロシアに買収された」という声も上がるなか、会見でバッハ会長は「我々が置かれている状況の難しさを人々が理解していると信じている」と今回の決断に理解を求めた。
「これは簡単な決断ではなかった。世界中のクリーンな競技者たち全員を守る、この状況下でのベストな解決策だと人々が認識していると信じる」
《岩藤健》
