浦和レッズレディース・柴田華絵「男子とプレーしたほうがうまくなれる」…単独インタビュー | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

浦和レッズレディース・柴田華絵「男子とプレーしたほうがうまくなれる」…単独インタビュー

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柴田華絵選手
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女子サッカー、浦和レッズレディース所属の柴田華絵(はなえ)選手。身長155cmと小柄ながら、繊細なボールタッチとDF陣を切り裂くドリブルに定評があり、相手守備陣をかき乱す。

2012年のU-20女子ワールドカップでは日本大会3位に貢献。優秀選手に選ばれ、さらに同年のアジア年間最優秀ユース賞も受賞している。

4歳から兄の影響でサッカーを始めた。柴田選手が小学生だった頃は周りにサッカーをしている女子はほとんどいなかったが、男子に混じってボールを追いかけていた。「男子とプレーしたほうがうまくなれるし、メンタル的にも強くなれる」と柴田選手は話す。

リオデジャネイロ五輪の出場権を逃したなでしこジャパン。2019年に開催されるフランスワールドカップ、4年後に待つ東京五輪の中心メンバーとしても期待される柴田選手は、普段どのように練習や試合に取り組んでいるのか。そのテクニックはどんな環境で磨かれたのか、話を聞いた。



柴田華絵選手 画像提供:ナイキ ジャパン


---:選手としての特徴、アピールしていきたい部分を教えてください。

柴田華絵選手(以下、敬称略):特徴は細かいボールタッチです。アピールしていきたいのもここですね。

---:どういったところからそのテクニックは身についたのですか?

柴田:小学生、小さい時にボールタッチをいっぱいやってきたので自然と身につきました。ひたすらコーンドリブルをやっていましたね。

---:今はMFですが、ポジションは昔と変化しているのですか?

柴田:ずっと前の方(のポジション)をやっているのですが、FWだったり1.5列目だったり。中学、高校になってからボランチというか、ちょっと高めのMFをやっていました。

---:ドリブルに定評のある柴田選手ですが、スルーパスについてもセンスが光っています。

柴田:スルーパスは感覚が大切だと思います。

---:普段の練習はどこに主眼を置いていますか?やはりボールタッチ?

柴田:今はボールタッチを意識はしないですね、やはり周りと動きを合わせるとか、組織的なところに重きを置いています。

---:普段はビル管理会社の事務員の仕事をしながら練習とのこと。どのようなスケジュールで練習しているのでしょうか?

柴田:平日は18時から20時です。休日は今のようなリーグ期間だとどちらかは試合なので、日曜が試合の場合は土曜日の昼ごろから練習していますね。

---:短い時間ですが、その中でどんな意識で練習をこなしていますか?

柴田:やっぱり相手があってのサッカーですし、毎週相手が変わりますので、相手を意識した練習をしますね。その中で自分たちがやりたいことをどれだけできるかというのもあります。

日々の練習で課題が出るので、それを試合までにチームのみんなと話し合ってどう解決していくのかというところを意識しています。

---:自分自身の課題はありますか?

柴田:「これ」といった課題があるというより、局面局面で課題があって、必ず成功するわけでもないし、その場その場で「あぁ、こうすればよかったんだな」という感じで消化していきます。

---:やりやすい相手の特徴、逆にやりにくい相手の特徴は?

柴田:飛び込んできてくれるタイプの相手だとやりやすいですね。様子を見られるとやりにくいですし、あとは足の速い相手が嫌ですね。

---:6月17日、川澄奈穂美選手がシアトル・レイン(アメリカ)へ移籍しました。今後のサッカー環境ですが、こういった場所でプレーしたいなど目標はありますか?

柴田:今は特に考えていません。

---:参考にしている、または尊敬しているサッカー選手などは?

柴田:「この人」という人は特にいません。試合を見ながら、「あ、今のプレーよかったな」とか「今のプレーこうしたらいいのに」という感じで見ています。

---:どういった試合をよく観るのでしょう?

柴田:自分たちの試合を一番良く見ます。あとは対戦相手の試合ですかね。



柴田華絵選手 画像提供:ナイキ ジャパン


---:サッカーから一回離れて、人間的なところで自己紹介するとしたら?

柴田:えー、人間的なところですか…。うーん、普通です…。

---:趣味や、好きな食べ物などは?

柴田:食べることは好きです。和菓子が好きですね。あんこ系が好きです。

---:趣味という点に戻ると。

柴田:いつも聞かれるのですが、「趣味は特にありません」って答えています。趣味って難しいですよね、サッカーが趣味みたいになっちゃっているので…。

---:サッカーをしていない時は何をしていますか?

柴田:料理をするのは好きですし、食べるのも好きなので、何を作ろうかなと考えています。温泉に入りに行ったりもします。

---:料理は趣味ではない?

柴田:好きなだけです。そんなにハードルを上げないでください(笑)。

---:スパイクとか、ブラトップ、ユニフォームなど、用具へのこだわりなどはあったりしますか?

柴田:それほど大きなこだわりはないですけどね…。スパイクも、足が小さいので(23.5cm~24cm)あまり選べないんですよ。選べるものも限られてしまうんです。

---:女性アスリートにとってブラトップは大切なギアのひとつですが、ブラトップに対するこだわりは?

柴田:ブラトップはずっとナイキのものを着けています。今はナイキの「プロライバルレーサーバック」をつけていて、フィット感があります。

---:一般の人だと、なぜブラトップを着けなければいけないのか分からない人も多いようです。ブラトップはなぜ必要なのでしょう?

柴田:フィット感じゃないですかね。動きやすさとかそういうところ。ナイキのスポーツブラはヨガやランニングなど、運動のレベルに合わせて3種類のタイプがあるので、一般の人も選びやすいのではないかと思います。

---:2019年にはワールドカップもありますし、翌年には東京五輪も控えていて国全体の気運が高まっています。目標や意気込みなどを聞かせてください。

柴田:そこを意識することは難しいです。一歩一歩目の前のことをしていくという感じです。

* * *

サッカーを抜いたら、「人間としては普通」と自身を分析していたが、それは裏を返すとサッカーを中心に生活していることの証明でもある。

4歳の頃からボールを追いかけ、男子に混じり戦い続けてきた柴田少女も、日の丸を背負う女性になった。リオデジャネイロ五輪ではその姿を見ることはないが、フランスのワールドカップや、東京五輪でなでしこジャパンを引っ張り、ピッチを駆けるその姿を、ファンは強く願っている。

最後に、柴田選手から読者へのメッセージ。

《大日方航》

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