NTTデータMSE、京都大学、熊本大学、NTTドコモは10日、着ることで心拍などの生体情報を取得できる「hitoeウェア」を活用したドライバー向け眠気検知システムの実証実験を行うことを発表した。
「hitoeウェア」は生体信号を高感度に検出できる機能素材を使用したウェアラブル製品で、シャツとして着るだけで着用者は何も意識せずに自然なかたちで生体情報を取得できる点を特徴としている。
東レが開発したナノファイバー生地に高導電性樹脂を特殊コーティングした素材から、NTTドコモの携帯型トランスミッターを組み合わせて心拍などの生体情報を取得することを可能としており、スポーツウェアと組み合わせた計測や、作業員の熱中症対策などの安全管理への応用なども行われている。
今回の実証実験では京都大学と熊本大学が開発した「眠気検知アルゴリズムを実装したスマートフォン向け専用アプリ」を利用して、「hitoeウェア」を着用したドライバーの心拍パターンを平常時と比較して眠気を検知する。実施期間は5月10日から8月31日を予定しており、運送会社3社が参加してその有効性を測定する。
NTTデータMSE、京都大学、熊本大学、NTTドコモは、実証実験の結果を踏まえて商用化に向けた最適化を行っていく。
将来的には心拍データをクラウドに蓄積して管理者がドライバーの傾向を比較して把握できる機能や、車載器と連携した操作情報と心拍数の変動など、統合的なデータを解析するアルゴリズムの開発なども予定している。
着るだけでドライバーの眠気を検知!生体情報を取得する「hitoeウェア」
《防犯システム取材班/小菅篤@RBBTODAY》