ウェアラブルテックエキスポ2015の2日目。ソフトバンクでPepper開発に従事したのち、ソフトバンクを退職した林要さん、脳科学者の中野信子さん、堀江貴文さんらにより、人工知能に関するディスカッションが行われた。
冒頭、林さんへ、どうしてソフトバンクをやめられたのか、という質問が出た。林さんはこれに対し「やめる理由は複数あります。もう42歳になりますが、もうひとつチャレンジしたいということで、Pepperを仕上げたところでケリをつけて次に行こうということです」と回答した。
最初のテーマ、人工知能(AI)は人間を超えるのか、否か。この議論には、言葉の定義が必要であり、これについて堀江さんは「何をして超えるというか。すでに超えているといえます。飛行機で『インサイドヘッド』というディズニーの映画を見たのですが、わかりやすいですね。記憶が壊れる感じとかうまいな、と思いました。脳の仕組みをわかりやすくみせています」と切り出した。
続けて堀江さん「いまのAIってクラウドみたいなものなのですが、クラウドって昔からあるんです。ライブドアにいた頃からあります。音声認識や翻訳が進化し始めたのは、ひとつはクラウドの進化なのです。Googleの検索の結果で、間違い、失敗を蓄積した結果、音声認識で大事なのは膨大な間違いがわかる、失敗していないことが正解に近いらしい、ということ。その正解に近いためには、膨大な失敗をしないといけない」。
このような失敗からの学習は人間にも置き換えられる。堀江さんによると「赤ちゃんなんかは、わーとかぎゃーとかじゃなく、「パパ」というのが正解に近いらしいとわかる。AIもそれに近いもので、なんとなくアプローチの仕方がわかってきたねと。10年前のカーナビとかってよくわからなかったけど、siriってすごく正確になってきましたよね。糸口は見つかってきているみたいです」と話した。
《編集部》
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