2015年ツール・ド・フランス、7月9日の第6ステージ。チェコの元シクロクロス王者ゼネク・スティバル(エティックス・クイックステップ)がラスト500mでアタックし、ツール初出場で初勝利をつかんだ。
エーススプリンターのマーク・カベンディッシュをアシストしようとしていたスティバルだが、カベンディッシュがゴール前の上り坂で遅れる。一方、先頭にライバルチームのスプリンターとともに残ったスティバルは最後に先手を打ってアタックし、うれしい勝利をつかみとった。
しかし、マイヨジョーヌを着ていたチームメイトのトニー・マルティンのケガを聞いたスティバルは、悲喜こもごもの表情を浮かべていた。
「複雑な気分だ。ステージ優勝したけど、マルティンが落車したからね。表彰式で会ったとき、彼は僕を祝福し『この瞬間を楽しめ』と言っただけで、ケガの状態については話さなかった」
「ツールのステージ優勝は最高の気分だ。タボール(チェコ)のシクロクロス世界選手権で初優勝したときと同じぐらいだ。シクロクロスからロードレースへの転向は難しかった。今日はチームから優勝を狙うゴーサインをもらえて、うれしかったよ」
「ラスト10kmは少しクレイジーだった。カベンディッシュを前に連れて行こうと考えていたけど、彼は苦しんでいた。僕はクリストフ、サガン、バンアーベルマートの後ろに入ったけど、彼らも苦しそうだった。だから、イチかバチかトライしたんだ。結果は最高だったね」
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