第19回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会が6月21日、栃木県大田原市ふれあいの丘周辺特設ロードコースで開催。37.2kmで争われた男子エリートは、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)が49分54秒42で初の栄冠に輝いた。
雨の中で行われた男子エリートは、12.4kmのコースを3周回する。2周目終了時点で暫定1位だった中村を、10秒差で増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が猛追。その差を7秒縮められたが、中村が逃げ切った。
表彰台を自身でも予想できなかったという中村。表彰台の一番高いところで「信じられないです、今でも」と喜びを隠せない。雨のためタイヤの空気圧を落としてコーナーは滑らないよう安全に走り、ストレートは踏む作戦にした。
ラスト2周の上りで脚がつりそうになり、最後までもつか不安だった。「いつも応援してくれる方々、機材を借りたりしているので、そういったことを思い出しながら最後まで踏み抜こうと思った」と話す。
「(優勝のおかげで)電話が鳴りっぱなしです」と笑い、「プロの方々の中で結果を残せたことが嬉しい」と続けた。中村には大田原市名産の唐辛子で作った王冠とブーケが贈られた。
2位は3秒差で増田、3位に西薗良太(ブリヂストンアンカー)が入った。
《五味渕秀行》
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