年々注目度が高まっているThe Tweed Runは、ツイードをおしゃれに着こなして、街を自転車で楽しく走ることが目的。 現在 はロンドンの他、アメリカ・ニューヨーク、イタリア・フィレンツェ、カナダ・ビクトリア、オーストラリア・シドニーなど、世界各国で独自に開催されている。
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エコ、健康、そしてファッションの観点から、世界的な自転車ブームが起こっている中、一部の交通ルールを守っていないユーザーや、違法自転車など、自転車ブームと共に多くの問題を抱えているのが現状。 しかし、自転車は交通ルールに従い、モラルを守って乗れば、交通量の多い都市でも便利に安全に楽しむことができる乗り物であり、The Tweed Runは、自転車の安全走行を広めるとともに、街を走ることの楽しさも発信している。ドレスコードは、紳士のたしなみとも言える"ツイード"だ。
参加者が身につけているツイード柄は本当に様々。それぞれが個性を持ち、同じものを着ている人を見つけることなどできない。 元々ツイードは、自分の領地の自然の色に合わせて作られている。 日本でいう紋付袴や、スコットランドのタータンチェックのように、ツイード生地の柄から、どこの誰の家のものかわかるようになっている。 今では多くの人が思い思いの好きな柄を身につけているが、この機会にツイードの歴史について調べてみるのも面白い。
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The Tweed Runは、自転車に乗ることを自体もファッションのひとつのシーンとして打ち出し、英国伝統産業の活性化にもつながる重要に機会にもなっている。 さらに、イベントをこれまでサポートしてきたイギリスの自転車メーカーPashely社が2015年の開催を記念して、スペシャルモデルを発表した。その名も 「Tweed 5」だ。
Pashelyの人気モデル「Speed 5」をベースに、鮮やかなパープル・フレーム、英国テイラー・ブランドDashing Tweed社の別注のツールバックを装備したスペシャルモデルだ。このTweed 5はチャリティーオークションで販売され、1270ポンドで落札された。
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今回のThe Tweed Runは、ビッグベンのある国会議事堂やエリザベス女王陛下のバッキンガム宮殿などのランドマークを通過、ロンドン市街を走る約20kmのコース。ツイードで着飾った参加者には街中の熱い注目が集まった。
この夏、英国各地でサイクリングのイベントが行われる。肌寒い英国の気候を考えれば、まだまだツイードを着た自転車乗りたちを目撃するだろう。